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ヤング魂 by 長谷川望

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[第111回]GK落合奏太(ウィングスSCJY)「3年間過ごしてきたチームに対する想い」
by 長谷川望

 東京ヴェルディの支部クラブであるウィングスサッカークラブジュニアユースは、栃木県宇都宮市で活動をしている。今月4日から行われている関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部でその活躍が期待されている。

 小学生低学年から24歳まで読売クラブ(現東京ヴェルディ)で育った近藤健監督は、高校2年の時に半年間ブラジルにサッカー留学をしに行くほど、南米サッカー好きだ。「サッカーは点をとるスポーツなので、センターバックも点をとれるセンターバックであってほしいと思っています。そのためサイドバックは中盤の動きができる選手を置き、どこからでも点をとれるようにしています。点をとることに参加するのは楽しいことなので、いろんな形で参加してほしいです。ユース、大学、社会人になってもサッカーで通用する選手になるために、この年代ではゴールキーパーにもロングボールは蹴らせないで、後ろから繋げていくようにしています。サッカーは生涯スポーツと捉えて、何歳になっても楽しんでもらえたら嬉しいです」。東京ヴェルディ、そしてブラジルで培った「サッカーをずっと楽しむ」という精神を今の選手たちにも伝えている。

 今回はチームを支えてきた中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 落合奏太くん(15)。ポジションはGK。学校では副会長を務めている文武両道の頼れる守護神だ。「部活の子たちは放課後に練習して、夜に空き時間があります。でも自分たちは夜に練習しているので、勉強の時間を作るのが難しいですが、朝早く起きて勉強をやったり、集中して密度の濃い授業にしたりしています」と、サッカーだけではなく、勉強面での努力についても聞くことができた。

どんな選手⁉
 近藤監督は卒業後の落合くんの成長に期待を寄せている。「すごくチームを鼓舞してくれる選手です。ガッツでディフェンスラインを鼓舞して死守することができます。後ろが安定しているのとしていないのは全然違うので、まだまだ成長してほしいです。『後ろはGKに任せておけば良い』という存在になってくれたら嬉しいです」。クラブで身につけたガッツは新しいチームも鼓舞し続けるだろう。

「自分が失点したら終わりなので、責任を感じてミスを少なく守るようにしています」と常に後ろからチームを守り続けたきた落合くんは、クラブの卒業を前に今の想いを口にした。「このチームは個人のレベルが高く、県内、県外でたくさん試合をして成長できたと思います。また個人の力だけでなく、チームみんなで連携したプレーが得意なので、そこを活かして戦ってこれたのが良かったです」。みんなで育んだ3年間は、彼らの自信となってこれから更に成長していくに違いない!


気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「ノイアー選手(バイエルン)です。セービングだけじゃなく、ビルドアップの面でも優れているので、目標にしている選手です」

――将来の夢を教えてください!
「栃木に残って高校でサッカーをしていくので、高校選手権で上位目指して頑張りたいです。そしてプロサッカー選手になりたいです!」

――これからも頑張ってください!
「高校は競争が激しく、学年が関係なくなるので、1年生からスタメンを勝ち取れるように日々努力をしていきたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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