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ACL初出場のJ2甲府が歴史的初白星!! 1万人集結の国立で長谷川劇的ヘディング弾

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MF長谷川元希がヘディングシュートで劇的な決勝ゴール

[10.4 ACLグループH第2節 甲府 1-0 ブリーラム・U 国立]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は4日、グループリーグ第2節を各地で行い、J2リーグから参戦しているヴァンフォーレ甲府ブリーラム・ユナイテッド(タイ)を1-0で破った。0-0で迎えた後半45分にMF長谷川元希のヘディングシュートで劇的な決勝ゴール。国立に今季のホームゲーム最多となる11802人が詰めかけた中、歴史的な初白星をもぎ取った。

 初出場の甲府は初戦のメルボルン・シティ戦(△0-0)で史上初の勝ち点1を獲得し、初出場を目指して臨む初のホームゲーム。本拠地のJITリサイクルインクスタジアムはACLライセンス基準を満たしていないため、国立競技場での開催となった。

 甲府はJ2前節の水戸戦(○2-1)からDF三浦颯太、DF井上詩音を除いた先発9人を変更。三浦、FWジェトゥリオはこれがACLデビューとなった。一方のブリーラム・Uは元横浜F・マリノスのDFティーラトンがボランチで先発。ギニア代表歴を持つ193cmの長身FWロンサナ・ドゥンブヤ、ロシア出身のFWラミル・シェイダエフら外国籍選手も名を連ねた。[スタメン&布陣]

 試合は立ち上がりからパワフルな攻撃を狙うブリーラムに対し、甲府が押し込まれる展開。前半6分、ロングボールからゴール前に運ばれると、ハイボールをドゥンビアに落とされ、シェイダエフにボレーシュートを狙われる。だが、大きく枠を外れて命拾い。その後はDF井上詩音が何度も空中戦で競り勝ち、ピンチを未然に防いでいた。

 前半25分にはセットプレーのこぼれ球からMFラタナコーン・マイカミにミドルシュートを放たれるが、GKマイケル・ウッドがファインセーブ。同31分、スルーパスからドゥンブヤ抜け出されそうになったが、三浦がかろうじてカバーした。同42分にはシェイダエフに危険なシュートを放たれるも、これを井上が決死のブロック。なんとか持ち堪え、0-0のままハーフタイムを迎えた。

 後半は立ち上がりから甲府がセットプレー攻勢を展開した。後半4分、MF佐藤和弘がサインプレーのCKをニアサイドに蹴ると、うまく走り込んだFW武富孝介が右足ダイレクトで狙うも枠を外れる。同7分には佐藤のFKからDF神谷凱士がヘディングで狙ったが、GKシワラク・テッスンヌーンのファインセーブに阻まれた。

 後半13分には反対のブリーラムのセットプレーからピンチ。FKに対して長身選手が飛び込んでくると、元鳥栖のDFキム・ミンヒョクのヘディングシュートが枠内に飛んできたが、これをウッドがギリギリで防いだ。その後は甲府がFWクリスティアーノや長谷川、ブリーラムがイタリア出身のFWニコラオ・ドゥミトルら交代選手を投入。フレッシュな選手で攻勢に出た。

 その後はブリーラムに押し込まれる時間が続き、甲府にとっては難しい展開。それでも粘り強い守備から徐々に押し戻すと、後半44分には長谷川の右CKにMF中村亮太朗が頭で合わせ、右ポストに当たるシュートを放った。

 すると直後、甲府がついにこじ開けた。右からのスローインをクリスティアーノが受け、深い位置からクロスボールを送り込むと、ファーサイドで長谷川が反応。空中戦を競り勝ってヘディングシュートを突き刺した。甲府にとってはこれがACL初ゴール。最後は分厚い守備で守り切り、劇的な形でACL初白星を奪った。

(取材・文 竹内達也)
●ACL2023-24特設ページ

竹内達也
Text by 竹内達也

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