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日本一のFC東京U-18、左SB務めた坂口祥尉「課題をより認識できた」大会に

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[8.4 クラブユース選手権(U-18)決勝 FC東京U-18 2-0 清水ユース 味フィ西]

 それぞれに戦う場所がある。FC東京U-18のDF坂口祥尉(2年)は、J3を戦うFC東京U-23でプレーするため一部の選手が抜ける中、U-18チームを支えてきた。ピッチ外では底抜けに明るく、ピッチに立っては闘志を出して、日本一という目標に向かって一途に戦い抜いた。それはポジションを変えても変わらなかった。

 左サイドで上下動を繰り返し、クラブユース選手権(U-18)を走り抜いたSBは「僕自身、人生初の全国大会で今シーズンのチーム目標である三冠のうちのひとつを取れたことを嬉しく思います。けど、本当の勝負はこれからだと思うので、プレミアも始まりますし、Jユースもあるので三冠を取れるように。さらに個人としても、チームとしても強化していきたいと思います」と先を見据えた。

 今季のFC東京U-18は、J3を戦うFC東京U-23と“兼務”している選手が多くいる。なかでもCB岡崎慎(3年)がJ3で開幕から全試合19試合にフル出場しているため、プレミアリーグでは坂口がキャプテンのDF蓮川壮大(3年)とともにCBを組んできた。

 しかしクラブユース選手権はおもにJ3と被らない平日開催。そのため、岡崎がチームへ戻ってきたとともに、坂口はポジションをずらしてSBでプレーした。機を見てドリブルで縦へ仕掛けただけでなく、相手の攻撃の芽を摘むなど鋭い読みを披露。CBではなく、SBでも色褪せぬプレーでチームを支えた。

 しかし、本人はSBとしてプレーするなか、今大会では「課題が二つ見つかりました」と語る。「同級生の右SB岡庭愁人選手(2年)が全試合フル出場してる中で、自分は途中でバテて交代をすることがあったので、この夏にさらに強化したいです」と言い、「特に準決勝、決勝と相手のサイドの速い選手に対して、何度も裏を取られることがあったので、そこも改善していきたいと思います」と冷静に自身のプレーを省みた。

 日本一を獲得したが、坂口はまだまだ満足していない。「今大会での大きな収穫は自分の良かったとこよりも、自分の課題をより明確に認識することができたこと」と謙虚に振り返ったDFは「この収穫を無駄にしないように、まずはこの夏でさらに強化できるように“日々精進”していきたいです」と意気込んだ。

(取材・文 片岡涼)
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