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明日の試合よりも…ピケ、ピッチ外の舌戦めぐる“質問攻め”にウンザリ

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 17日のクラブW杯準決勝で広州恒大(中国)と対戦するバルセロナ(スペイン)のDFジェラール・ピケが16日、試合会場の横浜国際総合競技場で公式会見に出席した。

 大会初戦を翌日に控えた記者会見だったが、ピッチ外の騒動が、遠い日本に渡ってきても続いていた。スペインメディアからの最初の質問は、ピケが舌戦を繰り広げているレアル・マドリーDFアルバロ・アルベロアについて「付け加えて言いたいことはあるか?」というものだった。

 事の発端は、レアルがコパ・デル・レイ4回戦のカディス戦で出場停止だったMFデニス・チェリシェフを起用したことだった。結果的にレアルは失格処分を受けたが、ピケはカディス戦直後、『ツイッター』に泣き笑いの顔文字を投稿。レアルの“失態”を揶揄すると、これにアルベロアが反応し、「ピケは将来的にコメディークラブに入るだろうね」と応戦した。

 すると今度は12日のデポルティボ戦後、ピケがミックスゾーンで口を開き、アルベロアについて「彼はただのコノシード(conocido、スペイン語で『知り合い』の意)だ。コノ…シード(cono-cido)であって、友人ではない」と発言。コノ(cono)とはスペイン語で「コーン」の意味で、練習でピッチ上に置かれるコーンのように動かず棒立ちという例えでアルベロアを侮蔑するあだ名を口にした。

 この日の記者会見。あらためて4日前の発言の真意を問われたピケは「(アルベロアは)友人ではなく、知り合いだと言っただけだ。あとは好きなように解釈してほしい。これ以上、コメントするつもりはない」と、言及を避けた。

 しかし、現地メディアの追及は止まらない。ピケの発言に対しては、レアルのキャプテンであるDFセルヒオ・ラモスが「敬意を欠いた言動は慎んでほしい」と、スペイン代表のチームメイトとして忠告。さらに元レアルのソシエダMFエステバン・グラネロも『ツイッター』に13-14シーズンの欧州CLをレアルが制した際のアルベロアの写真とともに「コンプレックスを忘れて、君より優れた人間に敬意を払ってくれ」と投稿した。

 一連の反応について聞かれたピケは「スポーツの質問ではないな」とうんざりした様子。「セルヒオ・ラモスの言動はキャプテンとして当たり前だ。彼は常にチームメイトを守る。私は彼が素晴らしいキャプテンだと思っている」と話すにとどめた。

 翌日に迫った広州戦に向けては「数日間の準備だけで簡単に勝てる相手ではないと思う」とコメント。それでも「チャンピオンズリーグを勝って、ここに来ているし、このタイトルを持ち帰りたい」と話していた。

(取材・文 西山紘平)

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