[7.7 J1第17節 F東京 3-2 G大阪 味スタ]

　Jリーグは7日、第17節を各地で行い、FC東京はホームの味の素スタジアムにガンバ大阪を迎えた。開始直後にDF中村北斗のゴールで先制したF東京は、17分にもFWルーカスが無回転ミドルシュートを決めて、2-0とリードを広げる。G大阪にPKから1点を返したが、前半終了間際に再びルーカスがゴールネットを揺らし、3-1で前半を終える。後半にも1点を返されたが、前半のリードを守り切ったF東京が3-2で勝利を飾った。

　F東京は左SBの中村が今季初先発。対するG大阪はDF金正也が最終ラインに入り、最前線にはFW阿部浩之が8試合ぶりにスタメン出場した。開始直後に試合は動く。3分、左サイドでボールを受けたDF中村がPA内に仕掛ける。左足で折り返したボールが、DFに当たってこぼれた。これを中村が自ら拾ってシュートを決め、F東京が1-0と先制する。さらにF東京は6分にもMF田邉草民が高い位置でボールを奪い返すとゴール前に折り返し、チャンスをつくる。得点にはつながらなかったが、負傷したDF中澤聡太を欠くG大阪の最終ラインにプレッシャーをかける。

　G大阪も反撃に出る。9分にはMF二川孝広のパスから阿部がゴールを狙うが、右に外れた。直後にも最終ラインの背後を取ったFW佐藤晃大が、ドリブルで前進し、シュートを放ったがDFにブロックされる。直後のCKからも佐藤がゴールを狙ったが、ヘッドは上に外れた。

　主導権がG大阪に移るかと思われた矢先の17分だった。FWルーカスが強烈なミドルシュートをゴールに突き刺す。シュート2本のF東京が2-0と得点差を広げる。

　同30分にはMF二川のスルーパスから阿部が抜け出す。飛び出してきたGK権田修一の手に足が当たり転倒。飯田淳平主審はPKと判定。これをMF遠藤保仁が決めて、2-1と1点差になった。33分にもG大阪は左SB藤春廣輝の折り返したボールを二川がゴール前で合わせるが、シュートは左に外れて行った。その後も主導権を握るG大阪は36分にも佐藤が前線で奪い返したボールを右に展開。右SB武井択也の折り返しを阿部が合わせたが、枠を捉えられない。

　37分にはF東京もルーカスがボールをキープし、走り込んだ谷澤にパス。決定機だったが、谷澤のシュートはゴール右に外れて行った。44分には田邉の浮き球を受けたルーカスがボールをアウトサイドでトラップ。ボールを浮かせてゴールを決め、3-1と再び点差を広げた。

　後半の立ち上がり、G大阪がチャンスをつくる。二川のスルーパスに藤春が走り込むが、シュートはF東京のDFにブロックされた。直後には、F東京も谷澤がPA内でループシュートを放ち、ゴールを狙う。しかし、これはGK藤ヶ谷陽介がパンチングで逃れる。6分にもDF徳永悠平がショートCKからゴールを狙ったが、ボールは右に外れた。

　後半11分にもG大阪は決定機をつくる。F東京のCKからの速攻で、倉田が阿部にスルーパスを送る。阿部はDFをかわし、GKと1対1になったが、シュートは権田にキャッチされた。同17分にはG大阪も左サイドの倉田からのクロスを佐藤が体を伸ばして合わせ、再び1点差に戻す。

　後半20分にG大阪のは松波正信監督は二川を下げて、今季初出場となるFW星原健太をピッチに送り出す。F東京のポポヴィッチ監督も同21分に田邉に代えてFW渡邉千真を起用し、ルーカスを2列目に下げた。24分にはMF高橋秀人がミドルシュートを打つが、ゴールマウスを捉えることはできない。

　後半29分にG大阪は倉田を下げて、DF丹羽大輝を投入する。今野を左SBに置き、スピードが持ち味の藤春を中盤に上げた。33分には最前線へ駆け上がった遠藤が、ゴールライン上でトラップし、切り返しと同時に寄せてきたDFの股を抜く低いクロスを入れる。そこに佐藤が飛び込んだが、シュートはDFにブロックされた。37分、G大阪は阿部を下げて、MF佐々木勇人を起用し、交代枠を使いきった。

　1点を追うG大阪が、F東京を押し込む展開が続くが、ゴール前で体を張った守備を見せるF東京から点を挙げることができない。同43分には右サイドを攻め上がるMF明神智和がシュートを放つが、抑えが利かずにボールはクロスバーを越えて行った。後半ロスタイムにも藤春がPA内でシュートを放とうとするが、徳永にブロックされる。ロスタイムにF東京は谷澤を下げ、DF椋原健太を、中村を下げ、MF幸野志有人を起用した。試合終了直前にはFKからゴール前にこぼれたボールを佐藤が合わせようとしたが、空振り。このまま3-2で試合終了。F東京が連敗を2で止めた。一方のG大阪は連敗で、前半戦を17位で終えることになった。

(取材・文　河合拓)