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ベストヤングプレーヤー賞の鹿島・MF柴崎「この賞に値する選手はゼロ人でした」

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 Jリーグは3日、横浜アリーナで「2012 Jリーグアウォーズ」を開催した。ベストヤングプレーヤーには、プロ入り2年目の鹿島アントラーズのMF柴崎岳が輝いている。今季31試合に出場し1ゴールを挙げた柴崎は、ナビスコ杯連覇にも貢献し、ナビスコ杯MVPも受賞していた。

 ステージ上に登場した柴崎は、ロンドン五輪サッカー女子代表FW岩渕真奈(日テレ・ベレーザ→ホッフェンハイム)から、ブック型楯、賞金500,000円、副賞オリジナル高級腕時計、オリジナル純金メダル、ブック型表彰楯が贈呈されている。

 柴崎は「Jリーグアウォーズは今回で20回目、僕も20歳と語呂合わせが良くて、とても気持ちいいです」と言って会場を笑わせ、「選手間の投票ということで、多くの投票を入れていただきありがとうございました」と同じ選手たちに感謝した。

 しかし、その後に表情は一変し、厳しい言葉が口を突いた。「僕自身もベストヤングプレーヤー賞の投票用紙を見て違和感がありました。他にも何人かが違和感を感じたでしょう。この賞に値する選手は今年はゼロ人でした。世界的に見れば同世代には、ミランのMFエル・シャーラウィ、レアルのDFヴァラヌ、サントスのFWネイマール。彼らのような活躍ができた選手がいるかといえば、そうではありません。彼らに一歩でも近づき、日本を代表する選手になっていかなければ世界と戦えないと思います」と、世界に名を轟かせるビッグクラブで活躍する同年代の選手たちと比較した時には、まだまだ物足りないと語った。

 コメントの最後に柴崎は「僕を支えてくれた家族、ジョルジーニョ監督をはじめとするスタッフのみなさん、チームメイト、そしてサポーターのみなさんに感謝して、この賞を受賞したいと思います。ありがとうございました」と、彼を支えてくれた人達へ感謝の言葉を述べた。限られた人間しか得られない賞にも満足することなく、20歳は謙虚に世界を見据えた。

※ベストヤングプレーヤーの対象選手は1991年4月2日以降に出生した者で、2012J1リーグ戦で17試合以上に出場した者。また、過去に同賞および新人王を受賞した選手は対象外となっている。
(取材・文 河合拓)

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