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HTにロッカーから締め出されたフットサル女子日本代表 在原監督「あれで大丈夫だと思った」

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[5.15強化試合 フットサル日本女子代表3-1Fリーグ女子選抜 代々木]

 自分たちの力を発揮できず、前半を0-1で終えたフットサル日本女子代表。迎えたハーフタイム、舞台裏では在原正明監督がロッカールームに入れなくなるハプニングが起こっていた。

 記念すべき、フットサル日本女子代表の国内初陣。「嬉しくて、言葉では言い表せない。人生でやりがいを一番感じた瞬間。当然、責任も大きい」と、在原監督も言う試合だ。その前半でリズムをつかめなかったのだから、監督としては伝えたいことが山ほどあったはずである。ところが、ロッカールームに在原監督はなかなか入れなかった。

「普段は2、3分で『監督、ロッカーに入ってください』と言われるんですが、今回は5分以上経っても呼ばれないから『なんだ? なんだ?』と思っていたんですよね」と、在原監督は苦笑する。

 その理由は、こうだ。前半が終わると、ロッカールームに戻った選手たちは、まず着替える。このとき、在原監督は選手の着替えが終わるまで、部屋の外で待機する。ところが、この日は選手たちが着替えながら、自分たちで修正点を話し合った。そのため、ロッカールームの外で待つ監督に声を掛けるのが遅くなった。在原監督がロッカールームに入ったとき、選手たちは作戦ボードを使って戦術の確認を行い、円陣も組んでいたという。

「いつもは着替えが終わって、僕が中に入って、戦術的な話をするっていう流れなのですが、今日は中で大ミーティングが開かれていました。『あ、じゃあ後半はもう大丈夫だ』と思いましたね」と、在原監督は明かしている。

 監督の予見は、ピタリと当たる。迎えた後半、チームは3点を挙げて、見事に逆転した。「チームが練習してきた形で点を取れたことは大きいですし、こういう流れはアジアインドアゲームズでも続けていきたいですね」と、31歳の若き指揮官は目を細めた。

(取材・文 河合拓)

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