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[国体女子]不運な退場も10人でカバー、宮城県が連覇達成!!

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[10.3 国体女子決勝 宮城県1-0兵庫県 味スタ]

 第68回国民体育大会「スポーツ祭東京2013」サッカー競技女子決勝が3日、味の素スタジアムで行われ、宮城県が兵庫県に1-0で勝利。大会2連覇を達成した。

 試合は立ち上がり、今大会3試合で11得点をマークしている宮城県が押しこむ。ボールを支配し、SBのオーバーラップを交えたサイド攻撃から兵庫ゴールへ迫る。7分には右サイドから仕掛けたFW伊藤美紀)(常盤木学園高)のクロスにMF権野貴子(早稲田大)とFW白木星(常盤木学園高)が飛び込み、その後も伊藤のドリブル突破からチャンスをつくった。

 対する兵庫県はFW杉澤光帆(姫路独協大)やMF千葉園子(ASハリマアルビオン)のスルーパスにMF小屋野優(ASハリマアルビオン)が走りこむなど背後を狙った攻撃で対抗する。そして前半終了間際には立て続けにビッグチャンス。32分、杉澤の右クロスにファーサイドからフリーで走り込んだ千葉が頭で合わせる。だが宮城はこれをGK齊藤彩佳(ベガルタ仙台レディース)がワンハンドでゴールの外へかき出すと、34分にはゴール前から3連続シュートを放たれたものの、守備陣の身体を張った守りで得点を許さない。

 宮城は後半4分、MF平田美紀(常盤木学園高)がやや微妙な判定で2枚目の警告を受けて退場。これで流れが兵庫へ傾く。数的優位を得た兵庫は前線の選手が競り合いを制して前を向き、10分には抜け出した権野が一気にPAへ侵入。21分にはMF小島和希子(日ノ本学園高)の強烈な右足FKがゴールを襲った。

 だがCB千葉梢恵主将(早稲田大)が「1人少ない分、みんなで走り切ろうという声を中でかけていた」という宮城は個々の走りが相手との差を埋める。そしてPAまでボールを運びながらも攻めきることができなかった兵庫を宮城がワンチャンスで沈める。後半25分、権野のスルーパスで左サイドを抜け出したFW佐々木美和(常盤木学園高)がカバーに入ったDFを外して右足を振りぬく。これがニアサイドのゴールを破る決勝点となった。その後の相手の反撃を断った宮城が頂点に立った。

 宮城県の阿部由晴監督は「10人でスペースを良く埋めていた。2年連続優勝はよくやったと思う」と数的不利を跳ね返して連覇を成し遂げた選手たちに目を細めていた。

(取材・文 吉田太郎)
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