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フットサル日本代表、千葉合宿1日目の練習後のミゲル・ロドリゴ監督コメント

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 フットサル日本代表は16日、国内最後の活動となる千葉合宿の1日目を行なった。前日にすべての選手が所属するFリーグクラブで試合をこなしていたため、17時から始まった練習は、リカバリーを一番の目的としたもので、選手たちは笑顔で約1時間半、汗を流した。

 練習後、ミゲル・ロドリゴ監督が取材に応じた。

以下、千葉合宿初日後のミゲル・ロドリゴ監督コメント

―このキャンプの位置づけは?
「これまでリーグをずっと視察してきましたが、日本代表をつくってきた主要の流れとは別に、何人か気になっている選手がいました。その選手たちを今回、招集しました」

―GK田中、GK宮竹、FP片山ですね。
「そうです。あとは、マティアス(前純内マティアス・エルナン)や湘南の(内村)俊太。彼は長くケガをしていたので。GKの2人はリーグ戦で非常に良いパフォーマンスを見せていたので、どこかで呼びたいと思っていました。何か目前の試合に向けて何かをやっていくよりは、気になっていた選手たちを確認するという目的です」

―今日の練習メニューは人間性が出そうでしたが、キャラクターも見ていた?
「一番の目的は、昨日試合があったので、そのリカバリーです。ただ、モチベーション、笑顔、まとまりをつくることがテーマのトレーニングでした。グループの中に入ったときに、どうなるのかなっていうのは、観察していました。シャイなのかな、どうなのかな、って。その2つが今日の狙いでした」

―今回のメンバーはW杯に出ていたのは、小曽戸允哉選手一人になりました。
「変化の途中にあるグループですからね。ただ、昨年のアジア選手権優勝を経験しているメンバーとしては、滝田(学)も仁部屋(和弘)もいます。今回、新しく代表が生まれ変わる中で、Fリーグも良い選手が増えてきて、パッパッパッパッと、選手をすぐに選べる状況ではなくなってきました。もちろん、それはレベルが上がっているということなので良いことですが、私にとっては難しい作業です。こうして新しい選手が呼ばれて、誰が選ばれるか分からなければ、各クラブにも良い刺激になると思いますし、モチベーションが上がることになるかなと思います。今回の合宿が終わったら、次の活動は来年3月です。そこからはアジア選手権に向けた準備になります。若い選手の良いパフォーマンスがあり、キャンプに選ばれていたら、常に代表に選ばれた選手もアラートな(危機感のある)状況をつくれるかなと思います。安泰ではないぞというメッセージが伝わればと思います」

―その中で小曽戸選手を呼んだのは、もっとリーダーシップを発揮してほしいから?
「そういう風に捉えることもできるかもしれませんね。実際、サッポ監督の時代から代表に入っていて、長年、代表に入っています。そういう意味では、代表でそういう役割を担っても良いと思います。彼はいつも全力で、プレーをやり切ってくれるタイプですし、ケガもしない。悲しくなって落ち込むこともないですし、すごくコンスタントに力を発揮する選手だと思います」

―小曽戸選手は30歳。その年齢が一つの基準ですか?
「年齢のことで言えば、そこで区切っていることはありません。ただ、生まれ変わらなければいけないところはあります。今のイメージでは、次のアジア選手権は、次のW杯に向けた一歩目です。そこに向けた一石を投じる舞台です。そういう意味で、そこに行く30歳以上の選手は、3人か多くて4人になると思います。年齢は唯一無二の基準ではありません。パフォーマンスと年齢を両方見て、限られた枠を埋めることになるでしょう。新しい力を発揮させ、将来のチームをつくるのが、これからの作業になります」

―チームづくりは順調な一方、カズ選手を呼んだりもしたのに、なかなかフットサル人気は盛り上がりませんね。
「これが現実だと思いますよ。いずれ『そういうことを起こしたんだな』となると思いますし、瞬間、瞬間を楽しむことがあります。ただ、そのことでフットサルが有名になったのは、間違いないと思います。当時、よく話していましたが『お茶の間にフットサルを届ける』ことはできたと。あのとき、一石、大き目な華々しい一石を投じましたが、実際には地道にやっていかなければいけないことです」

―なるほど。
「実は、今日もカズと連絡をとったのですが、『KAZUカップ』というフットサルの大会をやってくれるそうですね。フットサルにまだ愛着を持ってくれているという話をしてくれましたし、将来的に、またカズがフットサルに関わってくれると思います」

―また選手としてですか?
「いやいや、それは分かりません(笑)」

―今回は招集されていませんが、Fリーグに昇格すればフウガすみだの選手にもチャンスはある?
「見ている選手という意味では、2人ほどいます。まだ、誰かを言うことはできませんが、(すみだの)須賀監督にも話をしています。非常にレベルの高い、良い選手を抱えたクラブなので面白いと思います。下部組織もありますしね。これまでも関東リーグの選手を呼んではいけないという決まりはなかったのですが、いろいろなことを見て『そういう状況ではないのかな』という面もあったので。いよいよかな、というのはありますね。そういう意味では自分にとっても大きなトピックですし、注目していきたいと思います」

―明日からは戦術的なことをやるのでしょうか?
「そうですね。攻撃と守備のやり方、発想の確認をやります。明日もよろしくお願いします」

(取材・文 河合拓)

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