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[MOM1063]浦和東MF佐藤直輝(3年)_感覚的なドリブル突破と得点力、左右両サイドで脅威に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.14 全国高校総体埼玉県予選3回戦 飯能南高 0-5 浦和東高 西武台高第2G]

 先発した左サイド、後半から務めた右サイドでもその攻撃力で相手の脅威になっていた。浦和東高MF佐藤直輝(3年)はスピードを活かしたドリブルが武器の左利きのドリブラー。W杯ブラジル大会のスペイン戦で2ゴールを決めたオランダ代表FWアリエン・ロッベンが好きな選手だというMFはこの日、得点力と突破力を披露してチームの快勝に貢献した。

 前半5分、MF大澤潤矢のスルーパスで抜け出した佐藤直輝は先制ゴール。鈴木豊監督も「彼が点取ってくれるといいリズムになる」と語っていたが、今大会初戦だったチームをゴールによって楽にさせると、その後は鋭く局面に入っていく動きから縦への仕掛け、カットインからシュート、ラストパスを連発した。

 前半40分には左サイドからのピンポイントクロスでMF小濱陽平のゴールをアシスト。後半は得点につながらなかったものの、2分、13分と右サイドを縦に抜けて決定的なラストパスを送り、18分にはスピードを維持したままのファーストタッチでDFを振り切ってポスト直撃の左足シュートを放った。本人は「仕掛けとかできたのは良かったけれど、ミスとかが多い。もっと追求していきたい」と満足していなかったが、ピッチ上で十分に存在感を放っていた。
 
 現在は「どっちも大丈夫」と左右両サイドを問題なくこなし、得点力とチャンスメークの能力を発揮しているが、主に交代出場で右MFとして起用されていた昨年は、利き足と逆側である右足のクロスを苦手としていた。クロスから続けてゴールを奪わなければ終わらないトレーニングでは佐藤直輝の右足クロスが上がらず、先輩たちからは厳しい指摘の連続。スタッフによると、泣きながらクロスボールを上げ続けていたというが、悔しい思いをして磨いてきたことで左サイドからの左足クロスだけでなく、右足での右クロスも及第点を得られるようになった。

 そして最大の武器である「感覚的に動いて」相手をかわすドリブルも活かして左右両サイドから決定機に絡む仕事。「得点も獲って、周りも活かしていきたい」という言葉通りに、ゴール、アシストで浦和東をまずは埼玉の頂点へと押し上げる。

(取材・文 吉田太郎)

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