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[プリンスリーグ関東]川崎F U-18が2戦9発!同日天皇杯で2チーム編成の山梨学院に快勝

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[7.5 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 川崎F U-18 5-0 山梨学院高 しんよこフットボールパーク]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2014プリンスリーグ関東は5日、第7節を行い、5位の山梨学院高(山梨)と8位の川崎フロンターレU-18との一戦は川崎F U-18が5-0で快勝。6位へ浮上した。

 13年U-17W杯日本代表のMF三好康児(3年)が負傷で長期欠場中の川崎F U-18に対し、山梨学院はこの日、天皇杯1回戦の明治大戦(中銀ス)を山梨県代表として戦わなければならないという厳しい日程によって2チームを編成。主力の多くを欠いていた。加えて横森巧総監督が「地元インターハイを控えている。体力を見直そうとハードトレーニングしている。思うように動けていない」という状況。川崎Fも序盤は動きが重かったものの、今野章監督が「点数が取れて、リズムのところが出て落ち着いてできた」と振り返ったように、ゴールラッシュした川崎Fが試合をコントロールして快勝した。

 立ち上がりは山梨学院が相手の背後を突く攻撃でチャンスをつくる。8分に左サイドからカットインしたMF永山慧伍(3年)の右足シュートが右ポストをかすめると、9分には相手DFの背後へ飛び出したFW池添勘太郎(3年)が右足を振りぬく。対する川崎Fは序盤こそ攻撃のテンポを欠き、中盤で挟み込まれてボールを失うようなシーンがあった。それでも15分、左サイドでの鮮やかなターンによってDFをぶち抜いたFW岡田優希(3年)がゴール方向へのドリブルからラストパスを入れると、これをFW岸晃司(2年)が難なくゴールへ押し込んで川崎Fが先制した。
 
 川崎Fはさらに20分、自陣で相手のパスをインターセプトすると、MF牧寛史(3年)が距離の長いスルーパス。ぽっかりと空いたDF間を抜け出した岡田がGKをかわして2点目のゴールを決める。この後は牧と1年生MF田中碧中心にボールを支配し、相手を動かしながら急所を突く川崎Fの一方的な展開に。豊富な活動量で動き回ったMF金子俊志(3年)と相手選手を振り切って再三駆け上がってくるSB緒方和(3年)の右サイドが何度も切り崩し、ゴール前では岡田と岸がオフ・ザ・ボールの動きを含めてDFに差をつけていた。

 川崎Fは30分、PAでDFを引き付けた岸のラストパスを金子が決めて3点目。37分にも岸のスルーパスで抜け出したMF三笘薫(2年)がGKをかわして4点目を奪った。後半開始から2人を入れ替えた山梨学院もSB山中登士郎主将(3年)の右アーリークロスからMF田中翔真(3年)が左足シュートを放ったほか、池添の仕掛けや精力的にスペースへ飛び出す田中中心に反撃。33分には田中の右クロスからFW蜜谷大進(3年)が決定的なシュートを放つシーンもあった。前半に比べて攻守ともに動きが良くなった山梨学院だったが、186cmCB板倉滉主将(3年)中心に守る川崎Fゴールを破ることができず。川崎Fは後半ややペースが落ちたものの、19分にスルーパスで抜け出した金子のシュートのこぼれ球を岡田が豪快に左足で蹴りこんで5-0で快勝した。

 川崎Fは5月までの序盤戦5試合を未勝利。それでも再開初戦となった前節では浦和ユースに4-1で快勝し、この日も5得点を挙げて勝利した。板倉は「ひとつのボールに対して全員が反応出来ていたのは良かった。ボール回して、崩して、点取ること。それを全員が理解できてきている。急激に良くなった」とチームが好転してきていることを実感している。そしてプリンスリーグ、今月下旬開幕の日本クラブユース選手権へ向けて優勝という目標を掲げ「勝ちにこだわって、意識高くしていきたい」と誓った。そのためにはまだまだやっていかなければならないことは多い。今野監督は「攻撃のテンポが上がって、パスが良く動くようになった。でも守から攻、攻から守の切り替えをもっと早めないといけない。シンプルなところの身体張る、切り替えるというところをもっとやっていかないと戦えない」とさらなるレベルアップを求めていた。

(取材・文 吉田太郎)

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