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神戸を崩し切れなかった横浜FM、勝ち越し点奪えず痛み分け

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[7.23 J1第16節 横浜FM1-1神戸 ニッパ球]

 J1は23日、第16節を各地で行い、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜F・マリノスヴィッセル神戸をホームに迎えた。前半にともに1点を取り合った試合だったが、後半はスコアは動かず。1-1の痛み分けに終わった。

 序盤にリズムを作ったのはホームの横浜FMだった。左サイドに流れてボールを受けるMF中村俊輔を中心に攻撃を組み立て、前半3分には中村がファーストシュートを放つ。その後も同3分に中村のパスからFW齋藤学、さらに同5分には中村がミドルレンジから狙うなど、積極的にシュートを放って神戸ゴールを脅かす。

 しかし、神戸がドイスボランチのMFシンプリシオとMFチョン・ウヨンを中心にボールを回し、徐々に横浜FMを押し込み始める。前半13分には相手のミスからボールカットしたDF高橋峻希が一気にPA付近まで運び、スルーパスを受けたFWマルキーニョスがシュートを放ったが、GK榎本哲也のセーブに遭い先制点を奪うには至らなかった。

 だが、その後もボールを保持する神戸が試合を動かす。前半18分、右サイドを突破したマルキーニョスのクロスは相手DFにクリアされるが、こぼれ球に反応したMFペドロ・ジュニオールが落ち着いてネットを揺らして先制に成功した。

 しかし、試合開始直後の攻勢以降なかなかシュートまで持ち込めなかった横浜FMが、すぐさま同点に追い付く。前半21分、中村のFKは相手DFにクリアされるも、セカンドボールを胸トラップしたMF兵藤慎剛が右足で鮮やかにゴールを陥れ、わずか3分で試合を振り出しに戻した。

 その後は両チームともにチャンスを作り合い、前半36分には横浜FMが決定機を迎える。左サイドから切れ味鋭いドリブルでPA内に侵入した齋藤が、DFに囲まれながらも強引な突破でシュートまで持ち込んだが、GK山本海人の好セーブに遭い、勝ち越しゴールとはいかず。すると、同39分には神戸が好機を創出。シンプリシオ、MF森岡亮太とつながれたボールからP・ジュニオールが強烈なシュートを狙う。榎本に弾かれたボールをシンプリシオが頭でねじ込んだが、これはオフサイドの判定に取り消された。結局1-1のまま前半は終了を迎えた。

 後半に入ると横浜FMが立て続けに好機を作る。後半2分、左サイドを突破した齋藤のパスからフリーのMF小椋祥平がミドルレンジから狙うも、シュートは枠を捉えず。さらに同4分には兵藤のパスから再びフリーの小椋が強烈なシュートを放ったが、これはゴールポストに阻まれた。

 しかし、神戸は簡単に主導権を握らせない。下がり気味に構えるトップ下の森岡が攻撃のタクトを振るい、決定機を生み出す。後半12分には森岡の鮮やかなスルーパスからDF奥井諒がPA内まで侵入するが、シュートは枠を捉えず。さらに同13分には森岡のスルーパスに反応したMF小川慶治朗のシュートは榎本にストップされ、同15分には森岡の縦パスを受けたP・ジュニオールがマルキーニョスとのパス交換から抜け出すもシュートは右に逸れた。

 その後は横浜FMが押し込む時間が続き、後半32分には再び小椋がミドルシュートでゴールを強襲し、同39分には齋藤のグラウンダーのクロスからFW藤田祥史が押し込もうとしたがともにゴールを奪うには至らず。1-1のまま試合終了を迎え、勝ち点1を分け合った。

(取材・文 折戸岳彦)

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