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ネルシーニョ采配ズバリ!連敗中の柏が4発大勝で好調川崎F沈める

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[8.2 J1第18節 柏4-1川崎F 柏]

 2日、各地でJ1第18節が行われ、日立柏サッカー場では9位柏レイソルが3位川崎フロンターレを迎えた。前半アディショナルタイムにMF高山薫とMF中村憲剛のゴールで1-1とするも、後半は柏のゴールラッシュに。DF藤田優人が勝ち越し弾を決めると、高山の2点目、さらにFWレアンドロのゴールで一挙4得点。5試合ぶりの勝利で勝ち点を27にのばした。

 2連敗中の柏は、前節清水戦(0-3)から4選手を入れ替え。MF栗澤僚一、高山、MF秋野央樹がスタメンに復帰し、ケガで戦列を離れていた藤田が今季初出場をはたした。

 4連勝中と好調の川崎Fは、過去2戦と同じ11人が並び、ベンチにはDFジェシが戻った。

 ボールポゼションに秀でる川崎Fに対し、柏は変則的な布陣で臨む。守備時は5-2-3で川崎Fの前線4選手に対して数的優位をつくって守ると、序盤から攻守の切り替えの早い展開になる。互いにボールホルダーに対して激しいプレッシャーをかけてボールを奪うと、縦に速くボールを動かす。柏は3トップ中央のレアンドロに、川崎Fは2トップのFW大久保嘉人とFW小林悠にボールを当てて攻めようとするが、シュートチャンスは生まれない。

 柏は自陣からボールを回すときはボランチのMF大谷秀和が最終ラインまで下がって4-3-3のようなカタチにし、パスをつないで敵陣まで攻め入るもラストパスの精度を欠いてしまう。

 前半14分に負傷によってDF實藤友紀に代わってジェシを投入した川崎F。前線の選手が巧みにポジションを変えると柏のマークをかわしてボールがつながり始める。同17分にはセットプレーのこぼれ球からMF金久保順が左足を振り抜くもシュートはクロスバーに跳ね返されてしまった。

 川崎Fペースになるかと思われたが、ゴール前でのシーンを多くつくったのは公式戦10戦負けなし(7勝3分)とホームで強い柏だった。レアンドロ、FW工藤壮人、高山の3トップが執拗に川崎Fの最終ラインの裏を狙うが、ジェシとDF谷口彰悟が対応し、決定機をつくらせない。

 0-0で前半を終えるかと思われたアディショナルタイム、谷口とDF登里享平のパス交換をカットした藤田が右サイドに抜けたレアンドロへと送る。ドリブルでゴールライン付近まで切れ込んだレアンドロがGKとDFの間にグランダーのボールを出すと、最後はファーサイドにつめていた高山が押し込む。高山の移籍後初ゴールで柏が先制に成功する。

 しかし、4試合ぶりの失点を食らった川崎Fも黙っていない。1分後にはMF森谷賢太郎の落としから中村憲剛が矢のようなミドルシュートを突き刺し、すぐさま同点に追いつき前半を終えた。

 後半開始から川崎Fが動く。金久保に代えてFWレナトを入れると、パスワークはさらに冴えた。5分には自陣から20本以上のショートパスをつなぐと、最後は大久保がミドルシュート。しかしこれはクロスバーに嫌われてしまう。
 
 川崎Fの攻撃を受けながらも反撃を狙う柏は17分、DF橋本和の左サイドのからのクロスを藤田がダイレクトで右足を振り抜くと、地を這うようなシュートがゴール左隅におさまる。藤田のJ1初ゴールで柏が再びリードを奪う。

 2点目を喫した直後には川崎Fに決定機。PA内でスルーパスを受けた小林悠が切り返しから左足のシュートを放ったが柏DFが体を張り同点ゴールを許さない。

 すると23分、レアンドロの楔のパスを中央で受けた高山が振り向き様にミドルシュート。守備陣がタイミングを外されたシュートが三度川崎Fゴールを揺らした。
 
 なおも柏の勢いは止まらない。25分、橋本のパスを受けたレアンドロが個人技でDFを振り切ると、左足で流し込んで今季4ゴール目。柏がリードを3点に広げた。

 川崎Fは28分、森谷に代えてDF稲本潤一を入れ、中村憲剛をトップ下に置いた4-2-3-1へシフト。PA内に侵入するシーンを何度もつくるが、DF増嶋竜也を中心とした柏DFが体を張ってシュートをゴールマウスへ飛ばさせない。

 その後3人の交代枠を使い切った柏は、余裕を持った試合運びを見せ、今季初の4ゴールでの大勝。日立柏サッカー場での対川崎Fの連勝を4にのばした。敗れた川崎Fは、3月15日大宮戦(3-4)以来の4失点。5試合ぶりの黒星となった。

(取材・文 奥山典幸)

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