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[Fリーグ]すみだ戦の勝因を語る名古屋FP森岡薫「試合前、みんなでしゃぶしゃぶを食べたからね」

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[8.20 Fリーグ2014/15第10節 すみだ 2-3 名古屋 墨田]

 Fリーグは20日、第10節1日目を行い、フウガドールすみだ名古屋オーシャンズが対戦した。試合は3-2で名古屋が勝利。試合後、苦しいマークに遭いながらも、強烈なゴールを叩きこんだ名古屋のエースFP森岡薫は、すみだのFリーグ昇格をあらためて歓迎すると同時に、「そろそろ自分たちが優勝してもいいかなという時期になっている」と、アジアクラブ選手権への意気込みを語った。

 以下、試合後のインタビュー
●FP森岡薫(名古屋)
―Fリーグで初めて戦ったすみだは、どんな印象でしたか?
「予測がつかないチームですよね。初めてやったチームだったこともあるかもしれませんが。向こうはカウンターを狙っているのははっきりしている。ポゼッションはずっと名古屋だったし、良いチャンスもつくれていた。でも、向こうはカウンターを狙ってくる。カウンターも上手いし、一人ひとりの技術も高い。他のチームもカウンターを狙ってくるけど、フウガとの違いは、走れること。前からプレスを掛けて、カウンターを狙ってくる。前から取れなかったら、ラインを下げないといけないけど、そこで取り返しても、またすぐにカウンターを狙ってくる。それに一人ひとりのレベルが高い。あとはチームで決まったパターンがあれば、もっと怖いチームになると思う。セットプレーも、僕らが研究したのは、フウガは何かがあるわけではなくて、リスタートが早いということ」

―何回か、裏を取られそうになっていましたね。
「そう。そこはフウガの鋭いところだったし、Fリーグのチームは切り替えが遅い部分がある。40分の中で毎回、切り替えを100%でできるかというと、そうではない。それは、戦術の一つかもしれないけど。だから、勝った試合だったけど、最初からわかっていたとおり簡単な試合ではなかったし、こんなに走らされたのも久しぶりだった。切り替えも激しく、カウンターもうまいから、付いていかないと自分のところでやられちゃうからね」

―今季、北海道も走れるようになって好調ですが、重要ですね。
「そうだね。しかも、みんな基礎技術がしっかりしている選手がそろっているから、走れると強いですね」

―そんな試合でも、違いを見せたあのゴールについて。最近は左から仕掛けることが多く、右で仕掛ける姿は、あまりなかったと思います。
「見てのとおり、相手が中を切ってくるんですよね。最近、僕、左足で決めるゴールが多くて。前節の神戸戦でも右に行くフリをして、左足で決めたのですが、左足で打てるようになって、(相手が)中をケアしてくることが増えて来たんです。中を切られたら、今日のように縦に行く。(ラファエル・)サカイが何度か僕と縦関係の状態で、ボールを受けようとしていたのですが、サカイのマークについていた相手選手もそのコースを切っていた。だから『自分が縦に仕掛けるから、ファー(ポスト前に)行ってくれ』と、サカイに指示を出していたんです」

―そうしておいて、縦にスペースをつくった?
「そう。サカイがファーに行ってくれて、スペースができた。フウガは、ズルズル下がるチームじゃなくて、仕掛けてくるから、僕に来た選手も足を出してきた。足を出して来れば、そこを突破すればチャンスになると分かっていたので」

―すみだが入ったことで、痺れる試合が増えた?
「うん。盛り上がると思うし、久々に気持ちが良い環境で戦えたのは嬉しかった。逆に毎回、すみだで試合をすることが楽しみになると思う。とくに嬉しかったのが、僕がGKと接触して、起き上がったときに、観客から拍手が起きた。あれは嬉しかったし、こういう人たちのためにも良いプレーをしたいと強く思いましたね。フウガは楽しみなチームだし、今年は1年目で結構負けていますが、慣れて行けば本当に怖いチームになると思いますよ」

―勝てた最大の要因は?
「試合前、みんなでしゃぶしゃぶを食べたからね(笑)。力が付きました(笑)」

―森岡選手は年齢を重ねて、衰えるどころか、どんどん成長していますよね。
「オレ、うまくなっているよね(笑)?」

―間違いないです(笑)。その秘訣は?
「もちろん自信が付いてきているのもあると思うし。でも、やっぱりいろんな選手を見て学んでいることが大きいよね。自分のチームでもそうだし、アジアクラブ選手権もそうだし、日本代表でもそう。見て学ぶのが大きい。本当に、うまくなっているのかは、分からないけど」

―左足のシュートにしても、昔は打つイメージがありませんでした。
「打ってなかったからね。でも、3年連続くらいで得点王になっているからね。右は読まれるし、カバーにも入ってくるから。そこは自分でどうにかしようと工夫して、研究しないと、対策されちゃう」

―ちなみに、利き足とは逆の足で強いシュートを打つコツは?
「強いシュートは、毎日の練習の成果じゃないですか? あとはいろいろ研究することですね」

―次はアジアクラブ選手権です。楽しみなのでは?
「そうですね。万全な状態ですし、そろそろ自分たちが優勝してもいいかなという時期になっていると思いますね」

―優勝に向けて、自信あり?
「うーん。こればかりは、蓋を開けてみないとね。相手にどういうチームがいるかわからないし。でも、シンビーニャも調子が良いし、マティ(前純内マティアス・エルナン)も最近すごく良くなっているんだけど、ケガがどれくらいかですね。でも、頑張ります。やってきますよ」

(取材・文 河合拓)

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