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[MOM309]順天堂大MF新里涼(1年)_全日本入り狙う新鋭、先制FK含む3発!!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.6 関東大学リーグ1部第12節 順天堂大 4-0 中央大 味フィ西]

 順天堂大の1年生MF新里涼(横浜FMユース)が3得点の大暴れ。チームの後期白星スタートに大きく貢献した。「総理大臣杯に行けなかったとか、全然選抜にも呼ばれないとかあったのでモチベーションが高かった」という新里は前半23分に右足FKでスコアを動かす。正面右寄りの位置からのFK。「(前期も1点決めているが)あれはラッキーだった。後期(FKで)最低1点は決めたいと思っていた。GKが(左利きの青木翼のキックを警戒して)左寄りに立っていたので自信を持って蹴ることができた」と右足を振り抜くと、ボールは鋭い弧を描いてニアサイドの上隅に突き刺さった。

 さらに後半は3分、37分にいずれもワンツーから右足でゴール。前期も初先発だった第2節の流通経済大戦と駒澤大戦でゴールを決めている新里だが、この日の3発で得点数を5へ伸ばした。「基本自由にやらせてもらって、自分の良いところ出せと言われる」という順大で現在右のサイドアタッカーを務める。本職ではないが「右でも自分の良さを出せることに気づいて、慣れて、良さを出せている」というMFはアイディアあるドリブルと、パス交換からゴール前へ入っていく動きなどで決定機をつくり出し、守備の部分でも奮闘している。そしてチームの前期2位ターンに貢献。ただ「チームは結果を出していますけれど、個人としての結果が足りなかった。前期は出せなかったイメージがあった」と後期はより自分を出していくことを誓っているだけに、この日の3発は目標としている全日本大学選抜や関東大学選抜入りへ向けて大きなアピールになり、彼自身にも自信をつけさせたことは間違いない。

 同じ横浜FMユース出身で順大から横浜FM入りを果たしたMF天野純の勧めや、1年生から早く試合に出たいという思いもあって順大進学を決意。順大ではサッカーでももちろん成長できているが、自身が最も感じているのは人間としての成長だ。順大はスポーツ健康科学部と医学部の1年生全員が千葉県印西市にあるさくらキャンパス構内にある寮で生活を送っている。新里は「サッカーの部分でもちろん成長を感じられるんですけど、順大はいろいろな種目が強いじゃないですか。自分の部屋に体操のインカレ優勝者とか、いろいろな競技のレベルの高い選手が揃っているし、医学部の人もいるんですよ。自分と違うものを持っている人がいるので感性が豊かになった」という。他のスポーツや勉学でトップレベルにいる人々と触れ合っていることで日々いろいろな刺激を受けて成長することができている。

 順大での目標は高校時代に叶えられなかったプロ入りを果たし、プロの世界で活躍すること。「大学生からプロになって、代表に選ばれている選手がいる。ただ(Jリーグに)行けばいいという訳ではないし、行ってから何ができるか。考えてやっていかないといけない。意識しています」。そのために、順大で自分自身が何で勝利に貢献できるのか学び、成長すること。「ユニバが近い。1年から全日本目指して、選抜には毎回呼ばれて行きたい。(順大では)自分が活躍すればどんどんチームは強くなると思う。それは維持していきたい」という貪欲な1年生がチームの勝利に貢献し続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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