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先輩達に刺激…U-21代表唯一の大学生室屋は「エア・セイ」で躍進誓う

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 アジア大会に出場するU-21日本代表に大学生で唯一参加しているDF室屋成(明治大)は、各界で活躍する先輩に刺激を受けながらさらなる成長を誓った。

 この日、青森山田高の先輩であるテニスの錦織圭が全米オープンでアジア人として初の決勝の舞台に立った。競技は違うが、室屋は「プラスに考えることで成長したという話をしているのを聞いた。メンタルは世界でやっていくうえでは必要なのかなと思った」と柔軟な姿勢を見せる。名前の読みが「セイ」ということで、錦織の得意技の「エア・ケイ」をモジリ、「良いクロス上げたら“エア・セイ”でお願いします」とコラボをお願いするほど、大いに刺激を受けている。

 もう一人、刺激を受けている先輩の名前を挙げる。アギーレ・ジャパンで主力としての活躍が期待されるMF柴崎岳(鹿島)だ。柴崎は室屋が青森山田高1年生の時の3年生。「誰よりも早く来て自主練をしていて、筋トレも誰よりもしていた。プロに行くような選手はこれくらいやらないといけないんだなと思ったのが、高校1年生の時だった。考え方を変えてくれたのが岳さんだった」と心酔しきりだ。

 サッカー以外でも「すごく絡んでくれた」と話す。卒業後も時折食事に行く機会があるそうで、「プロの世界がどうだとか、いろいろ相談に乗ってもらっている。今でも気にかけてくれているのはうれしいですね。僕も出来るだけ早くプロに入りたい」と力を込めた。

 今代表はメンバー構成からSBの層の薄さが懸念されている。右SBの一番手として活躍が期待される室屋が調子を落とすようでは、アジア大会の日本の連覇にも、即、黄信号が灯ることになる。「まずは1対1の守備のところで、絶対負けてはいけないと思っている。守備のところで無失点で抑えられたら、必ず上に行けると思うので」。前回大会でもFW永井謙佑(当時福岡大、現名古屋)やDF實藤友紀(当時高知大、現川崎F)といった大学生の活躍が日本を頂点へと導いた。今回の躍進も室屋にかかっているといっても過言ではない。

(取材・文 児玉幸洋)

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