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好機を生かしきれなかった広島 FW寿人「もっと仕事をしないといけなかった」

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[10.22 J1第29節 F東京 2-1 広島 味スタ]

 FWは1試合の中で1点取れば、ある程度は良い評価を与えられるポジションだ。しかし、この試合で1ゴールを挙げたサンフレッチェ広島のFW佐藤寿人は、「1点取れても、それだけでは足りない。もっと仕事をしないといけなかった」と、反省した。

 積極的な姿勢を示し、シュートで攻撃を終えていた広島だが、前半25分にFC東京に先制点を許してしまう。それでも31分には、DF塩谷司がPA内でDF森重真人に倒されてPKを獲得。同点に追い付く絶好のチャンスだったが、佐藤のシュートはGK権田修一にセーブされた。

「ゲームの主導権を握っていた時間帯でもあったので、ゴンちゃん(権田)に止められたことが、自分の力の無さだと思います」と、佐藤は言い、蹴る直前に考えていたことを明かした。

「芝が深かったのと濡れていたので、あまり強く踏み込めないなっていう自分の中での判断がありました。ただ、そういう部分を含めて決めないといけなかった。そこは、さすが代表のGK。自分の中では、そんなにコースも甘くなかったと思いますし、駆け引きの中で負けてしまった。それだけだと思います。しっかり次に決めないといけないと思います」

 1点ビハインドのまま、ロッカールームに戻ると、チームメイトたちが「全員で取り返そう」と声を掛けてくれたという。その声に勇気づけられたという佐藤は後半10分、CKのこぼれ球をゴールに押し込み、試合を振り出しに戻した。追いついた広島は、その後もF東京を押し込み、FW石原直樹らが逆転のチャンスを得るが、シュートを決めることはできなかった。逆に、F東京のFW武藤嘉紀に決勝点を決められ、1-2で敗れている。

「1点取れても、それだけでは足りない。もっと仕事をしないといけなかった」と、佐藤は自身への評価を下し、「どっちにゴールの匂いがしたかというと、うちの方がそういうシーンが多かった。そういうところで決めることができなくて、セットプレーでやられた。90分を通して、ゲームの結果が変わるところで、こっちがチャンスをモノにできたか、できなかったで、結果は変わったと思う。その部分でしっかり決めないといけない」と猛省した。
(取材・文 河合拓)
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