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浦和一筋13年目MF平川「優勝の価値のあるチームになれるように」

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[11.3 J1第31節 横浜FM0-1浦和 日産ス]

 8年前の優勝を知る数少ない選手の一人だ。35歳を迎えた今季も22試合に出場してチームに貢献し続ける浦和レッズ一筋13年目のMF平川忠亮は、横浜FM戦でも先発出場を果たし、後半31分にピッチを後にするまで右サイドで上下動を繰り返して攻守に働いた。

 そして、平川と代わりピッチに登場したMF関根貴大が後半34分に決勝点をマークする。ベンチで戦況を見守っていた平川は、「守備に回ってもどこかでチャンスを見つけて得点したかったので、めちゃくちゃうれしかったですね」と語ると、ゴールを陥れたルーキーに賛辞を贈った。「今年1年を通して関根はウチの武器になってくれています。ああいった時間帯に出て、彼らしい仕事をしてくれました。本当にチーム全員で、勝利を手に入れたんだと思います」。

 この日の勝利で勝ち点を61まで伸ばし、次節の2位G大阪との直接対決を制すれば自力での優勝が決まる。しかし、8年前の歓喜だけでなく、寸前で優勝を逃した経験もあるからこそ、平川は「目の前で優勝を取りこぼして泣いたこともある。まだ決まっていない」と警鐘を鳴らす。

 そして、経験したことがある者だけにしか伝えられないことを、チームメイトに伝えていきたいと話した。「苦い経験もしたので、それをうまく、経験していない選手に伝えて、もう一度締めないといけない」と語ると、「次の試合まで時間がありますが、なあなあにならないように、優勝の価値のあるチームになれるように、厳しいトレーニングをしていきたい」。ベテランは次節で全てを出せるように、8年ぶりの歓喜を味わえるように、トレーニングから全てを出し切ろうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)
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