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フットサル日本代表FP室田のヒールリフト講座「ポイントは映像を見て練習すること」

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 フットサル日本代表は、1日から千葉県内で代表合宿をスタートさせた。5月に行われたAFCフットサル選手権で2連覇を飾ったメンバーが中心となる中、招集を勝ち取ったメンバーのうちの一人がFP室田祐希(エスポラーダ北海道)だ。室田は、10月に行われたクウェート遠征のグアテマラ戦(6-0)で、ヒールリフトでGKの頭上を抜くスーパーゴールで代表初ゴールを記録。ミゲル・ロドリゴ監督が、他のメンバーよりも一足早く代表招集を明言していた。

 リカバリー中心となった初日の練習後、室田に約2か月前に決めた、動画サイトで200万回以上再生された代表初ゴールを振り返ってもらった。

室田のゴール動画はコチラ

「ボールを奪って、相手の股を抜いたときにゴレイロと1対1になるのが分かったので、そのときに『ループシュートか、ヒールリフト』と思いましたね。スコアも3-0でしたし、それまでの2試合では何もできていなかったので、何か爪跡を残したいなというのはありました。それで持ち運べたので、狙いました」

 これまでも室田は何度かFリーグでもヒールリフトでゴールを狙っていた。しかし、ゴレイロに阻まれたり、クロスバーに当たったりしたため、公式戦でヒールリフトによるゴールを決めることができていなかった。

 なぜ、室田はヒールリフトでゴールを狙うのか。見た目に華やかであることはもちろんだが、GKと1対1になった際に、あるプレーを加えることで非常に有効になると説明する。「ヒールリフトをする前に、一回、(足の裏で)横に舐めているんです。横に舐めているから、GKの重心が横になる。そうすると、上にボールが来ても反応できなくなります。GKの体勢が横にブレたときに、やるようにしています」。では、ヒールリフトを決めるうえでのポイントは何か。「ポイントは、練習することですかね(笑)。成功している映像をよく見て、練習してほしいです」。

 今月のクロアチア戦で、代表2ゴール目に期待がかかる。そのためには、まず代表メンバーに残らなければならない。アジア選手権を連覇したグループに、新風を吹きこむ意欲が、室田にはある。「あのヒールリフトがなかったら、今回の合宿に呼ばれていたか分かりません。ただ、自分はヒールリフトを売りにしているわけではないので、自分が得意なドリブルでアピールして残れたらなと思っています。代表に残れたら、クロアチア戦でゴールすることも、意識していきたいです」。

 世界中から絶賛されたゴールを決め、自信を深めた22歳は代表生き残りをかけて、残り2日の合宿に臨む。

(取材・文 河合拓)

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