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アジア連覇組が再集結したフットサル代表 FP星「W杯ベスト8は行かなければいけないライン」

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 フットサル日本代表は、1日から千葉合宿をスタートさせた。全17選手が集まった中で、ウォーミングアップ後、キャプテンのFP星翔太(バルドラール浦安)は、一人別メニューでの調整となった。自身のコンディションについて、「動けないわけではないので、この合宿中に合流すると思います」と話すキャプテンは、5月のアジア選手権連覇のメンバーが中心に集まった今合宿を、「新しいスタート」に位置付けていることを明かした。

 アジア選手権を連覇した後、フットサル日本代表はイタリア遠征とクウェート遠征を行った。そこには多くの新参選手も混じっており、底辺を拡大させていく狙いもあった。だが、今回の招集メンバーは、現時点でミゲル・ロドリゴ監督がW杯に最も近いと位置づけている選手が集まっていると言ってもいいだろう。

 星は「アジア選手権を獲った選手たちのオーラってあると思うんです」と表現する。「(アジア選手権を)2連覇している選手もいるし、もちろん1回しか優勝していない選手もいますけど、その選手たちが持っているオーラは、他の選手にないと思う。『王者の風格』じゃないですけど、そういうものがある。それは新しい選手にないもの。このチームの安定感というか、すごく安心して見ていられる感じですね」と、このグループの強みを再確認していた。

 アジア選手権の決勝でイランに勝った直後、星は2016年にコロンビアで開催されるフットサルW杯では、目標としている8強を越えることも不可能ではないという手応えを口にしていた。あれから半年以上が過ぎたが、星の中では、その自信は揺らいでいないようだ。

「(8強以上を)狙えるんじゃないかと思っていますけどね。攻撃陣でいえば、(森岡)薫くんがリーグでも断トツで点を取っていますし、それが衰える気配は全くない。逆にそれに仁部屋(和弘)や僕も、引っ張られる形で付いていけていますし、そういうところはポジティブな効果があるでしょう。W杯本大会、予選となるアジア選手権に向けて、今度の親善試合も含めて、すごくポジティブな変化が起きていると思います。後ろの選手も、アラにしてもフィクソにしても、すごく入れ替わりがある。そういうのもチームにとってポジティブな効果だと思うので、現実的に見てもW杯ベスト8は行かなければいけないラインだと思います」

 W杯ベスト8への第一歩が、この合宿になる。「僕は勝手に、新しいスタートだと思っている」という星は、前日に行ったライブを引き合いに言葉を続けた。

「昨日ちょうどEXILEのライブに行ったんですけど、EXILE TRIBEじゃないですけど、下があっても、一番上がしっかりしないといけない。(EXILEのように)グループで分かれているわけじゃないですけど、みんながそういう意識を持っているというか、雰囲気も緊張感はすさまじくあるので。今日、僕は外から見ていましたけど、雰囲気はいいけど、お互いに『負けないよ』っていう、上に引っ張り合っていくよっていうのはすごくある。これが本来あるべき姿だと思いますし、今後を楽しみにしてもらえればと思いますね」

 一人、外からチームを見て、あらためて、そのポテンシャルを感じ取った星は、早くチームメイトたちの輪の中に加わりたくてたまらないという様子だった。

(取材・文 河合拓)

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