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[MOM334]関西学院大FW呉屋大翔(3年)_相性抜群の阪南大戦で本領発揮

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.18 大学選手権準決勝 関学大2-1阪南大 味フィ西]

 一進一退の好ゲーム。しかし決着をつけたのはやはりエースだった。関西学院大は前半2分に先制を許したが、後半に入ると27分、MF小幡元輝(4年=名古屋U18)のクロスをニアでFW呉屋大翔(3年=流通経済大柏高)が頭に当てて、同点弾を決める。さらに圧巻は同42分、センターサークル付近でボールを受けると、反転しながら力強いスルーパスを前線に通す。絶妙な判断から蹴り出されたボールは、斜めに走り込んだMF池田優真(3年=作陽高)にピタリと合い、逆転弾へと繋がった。

「1点目は“動かない動きだし”で(相手を)外した。フリーだったのでずっと待っていた。2点目は、外にも1人いたのですが、とっさに中に切り替えた。普段はなかなか通らないんですけど、通って良かった」。今季の阪南大戦はこれで4戦8発。関西リーグで27得点を挙げて断トツの得点王に輝いた“怪物”は、「レベルの高い相手、大事な試合で点を取れると思い込んでいる」と胸を張った。

 呉屋は今季は全日本大学選抜でも活躍している。3月に行った日韓定期戦では、韓国大学選抜を相手にハットトリックを達成。6-0の歴史的な大勝劇を飾り、呉屋自身はMVPに輝いた。「より高いレベルでやることで、自分の伸びしろを感じた」と話す呉屋。「チームの大事な試合を抜けさせてもらうことも多い。そんな中で全日本に行って、何も持ち帰らずに帰ってきたら、チームにも迷惑かける。すごくいい経験が出来ている」と成長を感じる1年になった。

 兵庫県川西市出身の呉屋だが、高校は千葉県にある流通経済大柏高で過ごした。そのまま流経大に進学する道もあったというが、「『大学は関西に帰ってきてやれ』という親との約束」を守る形で、関学大への進学を選んだ。決勝の相手はその流経大に決まった。知り合いも多いと話す背番号13番は、「総理大臣杯準決勝で負けてますし、個人としてもPKも外すなど、何も出来なかった。今、関学に来て良かったと個人的には思ってても、周りの人が思わないと納得いかない。今度は周りの人に思ってもらえるすごいプレーをしたい」と闘志を燃やした。

(取材・文 児玉幸洋)
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