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[選手権]歴史塗り替えた主将、郡山MF野原敦也「郡山のサッカーを終始見せつけられるように」

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 全国高校選手権に初挑戦する郡山高(奈良)のMF野原敦也主将(3年)は技術と判断力に長けた中盤の要だ。第5中足骨骨折の怪我で総体予選を欠場した主将は、特別な思いを持って選手権予選を戦い、歴史を塗り替えた。その主将は、感謝するチームとともに全国での白星を掴み、さらなる歴史を刻む。

以下、野原コメント
●MF野原敦也(3年)
―初の全国大会への意気込みを
「郡山のサッカーは蹴るというよりかはボールを大事にしてつないでいく技術が大事になってくるサッカーなので、魅せるプレー、面白いと思っているプレーをしていきたい。背負うものはないと思いますし、しっかりと自分たちのサッカーをして80分、しっかりと郡山のサッカーを終始見せつけられるように。それでゲームにも勝てるようにしたい」

―攻撃重視の中でも守備意識の向上がタイトル奪取につながった
「ディフェンスラインはボクらの代はそんなに能力高くなくて、一人は2年生。能力が高くないから(全員が)ディフェンスのことを常に意識に置いておかないと、相手が強かったら速攻で失点したりする。そうするとゲームが崩れるので、まずは失点しないようにということで夏はディフェンスを強化しました」

―今年は3年生が18年ぶりに選手権まで残った。入学前から選手権まで残るつもりだった?
「入る前からは決めていないですけど、インターハイで引退するのは何でかなという選手がボクらの学年には多くて。しっかりと決めたのは去年の選手権(準決勝)で一条に負けてからです」

―選手権まで残ったからこその重圧もあったと思うが
「郡山高校としてもこの時期にサッカーをやっているということでいろいろな方から注目を浴びていると思うし、その中でプレッシャーもあって。でも、選手権も取りたかったので、夏もずっと走っていたし、今までにないくらいチームとしても一体感持ってやれているという実感がある。それだけ頑張ってきた結果が優勝という形で出てくれたので良かったです」

―優勝の反響は大きかった?
「郡山はボクらが1年生として入った頃から強くて、インターハイもベスト4入ったリ、少しずつ強くて段々注目されるようになって、中には郡山高校優勝してくれて嬉しいと言ってくれる人もいるんですけど、一条、(奈良)育英がずっと(全国に)出てきたんで、決勝で五條と郡山で決勝やる前から『大丈夫か』みたいな声もありました。見返したいです」

―そのためにやらなければならないことは
「勝ち抜くしかないって。初戦は初出場同士。勝って、次どことやるか分からないですけど、次どことやっても自分たちのサッカーを貫きたい」

―自分自身のプレースタイルは
「攻撃であったりどんどん行くというよりは、チームの状況をしっかり判断して、今自分がやるべきことを判断して周りを見ながらプレーすること」

―組み合わせ抽選会の日、奈良へ戻ってきて塾に行ったという話だが
「9時半過ぎに(塾に)着いて、10時半まで1時間くらい。勉強もするけどサッカー部に残るって決めたし、どっちかだけじゃ頑張っている方も価値が下がると思って。(勉強面でも)結果がついてくるか分からないですけど」

―きょう履いていたパティーク11プロの感想を
「ドリブル重視で自分に合っているかなと思った。足にもフィットしていたし、ボール触った感覚も良かったです。(スパイクを選ぶポイントは)足に合うかどうか。蹴るというよりかはトラップであったり、細かいところの技術重視で選んでいます」

―最後にゲキサカを通して伝えたいことがあれば
「インターハイ、ボク1か月前に骨折していて、(負けた)一条戦も出ていなくて。(選手権まで残ることを)インターハイ始まる前にちゃんと決めていたのは3人で、ほかのは悩んでいて、みんな残るとちゃんと決めていなかった。インターハイ、ボクは応援していたんですけど、もう一回ボクと一緒にサッカーしてくれる子が何人いるか不安で・・・・・・。でも9人も残ってくれて、優勝できて良かった」

(取材・文 吉田太郎)

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