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[選手権]エース中島2発、立正大淞南が「想定内」の戦いで丸岡撃破

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[1.2 高校選手権2回戦 丸岡1-2立正大淞南 柏の葉]

 全国高校サッカー選手権大会は2日、2回戦を各地で行い、柏の葉公園総合競技場の第2試合では、立正大淞南高(島根)が丸岡高(福井)を2-1で下し、初戦突破を決めた。3回戦では、尚志高(福島)と対戦する。

 すべては想定内。「相手の5バック?ああいう感じでくるのは想像していました。苦しい試合になるのは分かっていたので、交代の順番も決めていました」。2点リードで迎えた後半26分の失点の場面についても、「ボードに書いて(相手の得点パターンを選手たちに)説明していました。あの1点は絶対にある。先に来なかったのが大きかった。向こうの攻撃が素晴らしかったで終わることができた」。試合後、立正大淞南の南健司監督は満足げに試合を振り返った。

 立ち上がりから主導権を握ったのは、地力に勝る立正大淞南だった。だが前半7分のMF尾崎佑希耶(3年)のシュートやDF饗庭瑞生(2年)のヘディングシュートが枠外に外れるなど、決定力を欠いてしまう。試合が進むにつれて丸岡も盛り返したが、前半はスコアレスドローで折り返した。

 しかし後半、エースが一気に試合を動かす。まずは7分、立正大淞南は、左サイドからのCKを獲得すると、MF藤井潤太(3年)のクロスをFW中島隆司(3年)がヘディングで合わせて、先制点を奪う。直後の9分に放ったシュートはクロスバーに阻まれたが、同13分、中央をドリブルで持ち込むと、そのまま右足を振り抜き、リードを2点に広げた。

 だが丸岡も応戦する。後半26分にはパスワークで相手陣内に侵入すると、DF若泉賢也(3年)のクロスをFW飯田大智(3年)がヘディングで合わせて、1点を返す。勢いづいた丸岡は、終了間際のプレーで飯田がゴール前でチャンスを迎える。しかし惜しくもシュートまで持ち込むことは出来ず。立正大淞南がクリアしたところで、試合終了の笛がなった。

 両チームは春に行われた丸岡スポーツランドのこけら落としのゲームでも対戦。スコアは1-1だったが、丸岡の小阪康弘監督は、実力差を感じていた。「破るなら初戦しかないと思っていた」。普段は4バックで試合を進めるが、この日は立正大淞南対策として「3-4-1-2」を採用。「W杯で採用していたチームが多かった」ことを参考に、強力2トップ対策として採用していたが、「一瞬の外す力がすごかった」と素直に脱帽した。

 2大会ぶりの初戦突破を決めた立正大淞南。中0日で迎える3回戦では、尚志高が相手となる。南監督は、「インターハイで見たときから強いと思っていた。厳しい試合になると思うが、コンディションを整えてしっかり戦いたい」と力を込めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)
【特設】高校選手権2014

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