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[選手権]約3か月ぶりの先発、「ふてっても仕方ない」努力続けた星稜高MF杉原がゴール

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[1.10 全国高校選手権準決勝 日大藤沢高 0-3 星稜高 埼玉ス]

 大舞台で巡ってきた約3か月ぶりの先発の座だったが、動じることなくプレーするとゴールという結果も残した。星稜高MF杉原啓太(3年)は1-0で迎えた前半35分に2-0に突き放すゴール。昨年の決勝戦はスタンドで見守っていたMFが今大会はピッチの上で輝きをみせた。

 得点シーンを振り返った杉原は「森山(泰希)がいい感じにクロスを入れてくれた。自分のところにボールが落ちたので、決めるだけでした」という。FW森山泰希(3年)の左クロスに反応。こぼれ球に詰めると、左足を振り切ってゴールを奪った。「ニアで相手がつぶれていたので、とにかくゴールへ向けて蹴ろうと思った」。チームは前半終了間際にも1点を加えると、3-0で勝利した。

 得点を挙げた杉原だが、先発するのはプリンスリーグ北信越・第18節の新潟U-18戦(4-1)が行われた9月28日以来、約3か月ぶりだった。県の予選でも出番はなく、悔しさやもどかしさから「複雑な気持ち」も抱えていたという。それでも「ここでふてっても仕方ない」と気持ちを切り替えると、トレーニングへ集中。日々積み重ねた結果、準決勝での先発を勝ち取った。

 昨年も決勝進出した星稜高だが、当時の杉原はスタンドで試合を見守っていた。決勝で散った先輩たちを目にして「先輩たちの分、そしてみんなの分も来年こそは自分たちの代で優勝しよう」と強く誓ったという。そして勝ち取った決勝行きの切符。連続ゴールも期待されるが、「決めたいという欲を出しすぎると空回りするので……やるべきことをしっかりやりたい」。殊勲のMFは冷静に決勝の舞台を見つめた。

(取材・文 片岡涼)
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