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[特別インタビュー]主導権を握る新スタイルでタイトル誓う柏DF鈴木大輔「優勝を決めるピッチに立っていたい」

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 J1優勝をはじめ数々のタイトルをもたらしたネルシーニョ監督(現神戸)が退き、吉田達磨新監督を迎えた柏レイソル。サポーターにとっては期待と不安が交錯するJ1開幕を前に、DF鈴木大輔は力強く未来への希望を口にする――。
(インタビュー前編はこちら)

最大限力を発揮できるCBで
ワンランク上の選手へ


――今年からチームは吉田達磨監督を迎えました。キャンプを経て吉田新監督のサッカーの印象をお聞かせください。
「自分たちがボールを保持する時間を長くして主導権を握ることを強く求められているので、最終ラインからの組み立て方も変わってきています。守備では、よりコンパクトにするけど、前からガツガツいくときもあれば、相手を引き込むように守ることもある。臨機応変な守備が求められているので、すごく頭を使います。実際にキャンプでやってみて、勉強になることばかりでした」

――新チームは4バックが採用されると思いますが、センターバック(CB)で出場したいという思いはありますか?
「CBが自分の能力を最大限に発揮できるポジションだと思っています。サイドバックも、3バックも経験してプレーの幅を広げることができたので、CBでプレーするときにどれくらい成長しているのか、自分自身楽しみでもあります」

――鈴木選手はインターセプトも多く、積極的な守備が目立ちます。
「昨年はそういう部分が求められていましたし、試合の中ではボールを奪って自分のリズムをつくることを心がけています。今年も積極的な守りは出していきたいですね」

――積極的な守備から攻撃につながるパスを狙っている場面も多いと思いですよね。
「攻撃の起点として縦パスを怖がらずに出すほうだとは思います。ただ、自分の中ではもっと質の高いパスを出していきたいですね。先の展開を読んだパスを出して、それが得点へとつながる――。そんな場面をもっと増やすことが、課題のひとつです」

――吉田新監督になってCBの攻撃面での役割はどのように変わりましたか?
「攻撃の組み立てが求められているので、いままで以上に攻撃に対する意識は強く持たないといけません。どんどん特徴を出して、吸収していければ、もうワンランク上にいけると感じています」

――今年25歳を迎えて、ピッチ外での役割も変わってきていますか?
「いまや自分より若い選手もたくさんいるので、リーダーシップも求められているんだと思っています。そういった経験がないわけではないので、どんどん引っ張っていきたいという意識はありますね」

――リーダーの経験といえば高校時代はキャプテンを務めていました。母校の星稜高校は今年の高校選手権で優勝しましたが、ご覧になっていましたか?
「テレビで見ていたのですが、母校が優勝して誇らしい気持ちになりましたし、勇気をもらいました。今度は星稜の生徒やスタッフの方に勇気を与えられるように、今年は自分が頑張らないといけないと思っています」

――今年の目標をお聞かせください。
「タイトルを獲りたいですね。去年も目標にしていましたが残念ながら叶わなかった。一昨年はナビスコ杯を獲りましたが、決勝の直前に怪我をしてピッチに立てずに悔しい思いをしました。そのときに『優勝を決めるピッチに立っていたい』と強く感じたので、今年はタイトルを獲りたいと思っています」

――昨年はブラジル代表戦に出場しましたが、今年も日本代表に選ばれたいという思いはありますか?
「呼ばれたときになかなか結果を残せないのが、代表での自分のイメージ。代表に呼ばれ続けたいという思いはありますが、代表ばかり意識しないようにはしています。先のことを考えるよりは、1試合1試合に100%の力を出す。そのプレーを評価されて代表入りがあるので、まずはチームのことを考えたいですね。今年はチームのスタイルも変わるので、いまはどうやって自分の特徴を出していけるかということにフォーカスしています」

――ロンドン五輪でCBを組んでいた吉田麻也選手ともう一度代表でプレーしたいという思いは?
「五輪代表では麻也くんにいろいろアドバイスをもらいましたし、一緒にプレーして成長させてもらったと思っているので、またやってみたいですね。あれから3年が経ちますし、自分が成長した姿を見てもらいたいという思いもあります」

安定したプレーにつながる
足元の“相棒”


――昨年からスパイクをアンダーアーマーに変えていますが、履き心地はいかがですか?
「僕が履いているのはクラッチフィットフォースというモデルなのですが、初めて履いたときにいままでにないフィット感があったんです。すぐに『これはいける!』と思って(笑)。実際にプレーしていてもフィット感をすごく感じます。素足感覚で履けて、安定したプレーができていますね」

――素材にも特徴があるそうですね。
「ボールが吸いつきやすいラバーになっているんです。自分はトラップがあまり上手くないので、機能に頼っている部分があって(笑)。なので、トラップのしやすさはスパイク選びのポイントのひとつにしています。ボールも吸いつくし、フィット感もある。こだわって選んだスパイクです」

――アンダーアーマーのブランドメッセージである「I WILL.」。鈴木選手の「I WILL.」とは?
「『自信を持ってプレーする』ですね。これは学生のときからそうで、『できる』と自分に言い聞かせる。それがプレッシャーになりすぎてはダメですけど、うまくバランスをとるのをテーマにしています。最初に「I WILL.」という言葉を聞いたときに、自分にピッタリだと思いました。自信を持たせてくれる言葉ですね」

(取材・文 奥山典幸)

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