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[UAチャレンジカップ]「勝負」の大会!インハイ、選手権での全国狙う創造学園が1-0で初戦を制す

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[3.23 UAチャレンジカップ予選リーグ第1節 柏日体高 0-1 創造学園高 富士緑の休暇村]

「第7回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SPRING」が23日に山梨県の富士緑の休暇村で開幕した。予選リーグ第1節の柏日体高(千葉)対創造学園高(長野)戦は1-0で創造学園が制した。

「今回は勝負しに行くぞって言っている」。勝沢勝監督がそう口にし、185cmGK長谷川諒(新3年)が「優勝狙っていく。勝負にこだわって、いい形でこの大会を終えたい」という創造学園が接戦をものにして好スタートを切った。序盤は怪我人を欠いたことや、深い人工芝ピッチに違和感があったか、出足が良くなかった。勝沢監督も「『勝ちを意識してやってみようか』って言って、『プリンスリーグの初戦みたいな気持ちで入ろう』とやってきたけれど活気がなかった」と苦笑いする。それでも15分頃から鋭いプレスとショートカウンターから決定機を連発する。

 16分、MF小林航也(新2年)が相手DFを追い込んでインターセプトするとFW前谷朋宏(新2年)が飛びだしてきたGKをかわす。シュートを打ち切ることはできなかったが、その後も16分、21分とアーリークロスでDFの背後をとった小林が決定的なシュート。トップ下でキープ力を発揮するFW山下翔大(新3年)や10番MF西川浩平(新3年)がボールの収まりどころになってフィニッシュまで持ち込んでいた。

 対する柏日体はこの試合、先発全員が新2年生。主力の3年生たちを千葉に残してきているチームは個々にとってアピールのチャンスだった。その中で迎えた初戦。注目の184cmMF浦山雄介(新2年)とMF阿部岬(新2年)の両ワイドが前を向くと、個人技でDFを剥がす2人を起点に一気にチャンスをつくり出した。31分には中盤での活動量が非常に多かったMF海老原圭(新2年)を起点にMF江口凌太(新2年)がスルーパス。阿部が切り返しから決定的な右足シュートを放ったが、これは創造学園の左SB立野佑貴(新3年)がゴール直前でのスーパークリアでかき出す。だが、立て続けにチャンスをつくる柏日体は32分にも海老原のサイドチェンジから浦山がドリブルシュート。そして33分にはCB渋井夢希(新2年)の絶妙なフィードからDF間に割って入ったFW森田大己(新2年)がPKを獲得。だが阿部の右足シュートはクロスバーを叩いてしまう。

 すると、後半は180cmCB青木悠弥(新2年)や新1年生の右SB塩原悠大を投入するなどメンバーチェンジした創造学園が、立て直す。勝沢監督も「前半悪くても修正できるのが良いところになっている」と語る創造学園は11分、右サイドを突いた前谷の折り返しを受けた西川が強烈な右足シュート。力強い一撃はGKに反応されながらもゴールへ突き刺さって先制点となった。

 柏日体も海老原や左利きのMF吉田翔太(新2年)を中心に反撃。だが17分に海老原のスルーパスから交代出場のFW逢坂セペール(新3年)がギャップを突いて抜け出して放ったシュートはGK長谷川がストップ。柏日体は19分にも逢坂が決定機を迎えたが、決めきることができない。創造学園も追加点のチャンスで決めきることができなかったが、それでも1点を守り抜いて白星を掴んだ。

 創造学園は昨年、長野県では夏冬ともに予選準決勝で敗退。フィジカル能力高く、ハードワークできる世代だったが、12年度に続く全国出場の夢は叶わなかった。今年はサイズ、フィジカル能力では昨年を下回るものの、技術やアジリティの面など期待のできるチーム。日ごろからピッチ外での身体づくりも重視して、成長を遂げているチームはアンダーアーマーチャレンジカップで結果を残し、3年ぶりの全国切符獲得への弾みをつけることができるか。「(3年前)その時はそんなに強く感じなかったけれど、その後と比較した時に強かったなと思う。ポイントを押さえていたし、逞しかった。今年のチームは明るさとか(3年前のチームに)似ている」と勝沢監督。長谷川は「インハイ、選手権、プリンスも今まで以上の結果を残す。インハイ、選手権全国出るのは当たり前でそこで結果を残せるチームにしていきたいです」と誓った。

[写真]創造学園は西川(左)の決勝点で勝利

(取材・文 吉田太郎)
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