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ウジャー移籍発表の時期に戸惑うケルン監督、次節から大迫をワントップ起用か

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 ケルンとブレーメンは5日、FWアンソニー・ウジャー(24)が来シーズンからブレーメンでプレーすることを発表した。ケルンのペーター・シュテーガー監督はこの時期の移籍発表について理解に苦しむ様子を見せており、これに伴い今季の残り試合でのFW大迫勇也の起用法が変わる可能性も浮上している。

 今季はリーグ戦10ゴールを挙げ、チーム内得点王として活躍中のウジャー。「ウジャー・イス・ネ・ケルシェ・ユング」(「ウジャーはケルンの少年」)とチャントが歌われるほどサポーターの間では大きな人気を誇るフォワードだが、3シーズン過ごしていたクラブを去ることになった。

 シュテーガー監督は同選手が移籍を望むこと自体には理解を示しながらも、発表の時期には戸惑いを感じているようだ。オーストリア人指揮官のコメントをドイツ『ビルト』が伝えている。

「選手たちがスポーツ面や金銭面の理由でより上を目指すことは理解できる。いずれにしても彼の決断だ。このことに関しては今聞いたわけではない。だがトニーは、このことについて私には話していなかった。そうするべきだとは思っていないがね」

「しかし、まだ(1部)残留が完全に決まっていないこの時期にこのような発表が行われることには、驚いているよ」

 ナイジェリア代表で5キャップを記録しているウジャーは、ケルンとの契約に解除条項が盛り込まれていた。ブレーメンはその設定金額を支払って契約条項を行使する。『ビルト』などによれば金額は480万ユーロ程度で、そのうち50万ユーロはウジャーの前所属クラブであるマインツに割り当てられるという。

 また、この移籍によってFW大迫勇也のチーム内での地位が今シーズン中にも変わるかもしれない。シュテーガー監督はウジャーをセンターフォワードで固定起用し、大迫をやや引いたポジションに置く傾向が見られたが、退団が決まったウジャーの残り3試合での起用についてはまだ決めていないようだ。「彼が(練習で)アピールできれば、チームに入る。そうでなければ、別の形で埋め合わせる」と話している。

 ウジャーの移籍は、来季の大迫の出場機会や起用法にも影響を及ぼすのだろうか。ケルンは冬の移籍市場でFWシモン・ツォラーを2部カイザースラウテルンに貸し出し、その後ベレネンセスからブラジル人FWデイベルソンをレンタルで獲得。だが、同選手のレンタルを延長しないことをすでに明らかにしている。

 大迫と、ケルンに復帰する見通しのツォラーを除けば、FW陣のほかの選手はいまだに復帰時期が不透明なFWパトリック・ヘルメスと、レンタル移籍が濃厚な若手FWバード・フィンネだけだ。ヨルク・シュマットケGM(ゼネラルマネジャー)は、トッテナム行きが決定的となっているDFケヴィン・ヴィンマーとウジャーの売却で得た移籍金を新アタッカーの獲得に費やすつもりのようだ。

『ビルト』の報道によれば、シュトゥットガルトが降格した場合、シュマットケGMはFWマルティン・ハルニクの獲得に乗り出すという。他にもレンヌに所属するFWフィリップ・ホジナーが補強候補だと伝えられているが、いずれにしても大迫には新たなライバルが出現することになりそうだ。

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