[5.17 Rookie League Agroup第2節 佐野日大高 0-2 矢板中央高 時之栖裾野G]

　17日、関東・静岡の強豪校が優勝を争うU-16大会である「2015 Rookie League」の第2節が行われ、A Groupの栃木ダービー、佐野日大高対矢板中央高戦は2-0で矢板中央が勝った。

　昨年のB group優勝校で今季昇格を果たした佐野日大と昨年、流通経済大柏高や市立船橋高、前橋育英高など強豪居並ぶA Groupで頂点に立った矢板中央との栃木ダービー。佐野日大は怪我人が続出した影響で厳しいメンバー構成となったが、それでも栃木のライバル撃破へ序盤から積極的なサッカーを見せる。

　前線のFW向後颯斗とFW高橋真がスペースでボールをおさめ、DF背後へのアーリークロスを狙う佐野日大は15分に左アーリークロスからファーサイドのMF川村幸弘がスライディングシュート。33分には向後とのワンツーから高橋が1タッチシュートへ持ち込む。一方、矢板中央はなかなか攻撃の形ができず、シュート、クロスにまで持ち込むことができない。36分には大きな展開で相手を揺さぶり、最後は右サイドからのラストパスをFW高橋利空がゴールへ押し込んだが判定は微妙なオフサイド。41分にもMF江口隼人の突破からチャンスをつくったが得点に結びつけることができない。

　それでも、矢板中央は空中戦で抜群の強さを見せるCB高島祐樹とCB劔持寛人、GKホーハイム・ビートル中心に前半を無失点で終えた。今年、1年生でメンバー間の実力差が少ない矢板中央にとって前半の0-0はプラン内のスコア。後半開始からFW吉原諒とFW久永寿稀也のセットを投入して攻撃のペースを上げると、同じく交代出場のMF廣田来次郎の突破から久永が決めたほか、吉原もゴールを奪って2-0で勝った。

　矢板中央の池亀翔コーチはすでに終了している第3節までを振り返り、「他のチームも前年度ウチが優勝しているから、勝ちたいと思って、気持ちの入り方が前年度よりも全然違うと本当に感じます。ボクたちもそれを上回る気持ちを持っていないと、押し込まれちゃうシーンがあったり、失点しちゃうシーンがある。去年と違うという新しい発見でした」と語った。

　昨年、前橋育英の連続優勝を止めて初優勝したことによって、今季はライバルたちのターゲットになっている。例年以上に各チームが矢板中央を倒しに来ている中、それを跳ね返して序盤戦3試合を2勝1分で切り抜けていることは、まずまずの結果だ。今後も例年以上に対戦相手の気迫ある、厳しい戦いをチームの成長に繋げたい考え。もちろん選手たちの目標は2連覇であり、久永は「目標はもちろん、去年と同じように優勝です」と誓った。

(取材・文　吉田太郎)

---

▼関連リンク
2015 Rookie League特集ページ