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[クラブユース選手権U-18]ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.3

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『クラセン注目の11傑』」

 総体、選手権でも人気企画となっているユース取材陣が推薦する大会注目プレーヤー特集。7月22日に開幕する第39回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目選手を「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第3回はサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代からJリーグまで幅広く取材し、各種媒体に寄稿している川端暁彦氏による11人です。

「第1、2回を担当された森田氏、平野氏とは同じ選考をしないようにしながら4-1-2-3システムを意識して『ガチ』で選出しています。1チーム1名の原則ですが、鹿島ユースだけはどうしても外しがたいものがあって2名を選出しています。群馬で開催されるクラブユース選手権は、指導者の中に『修行』とおっしゃる方もいるほどの厳しい暑さの中で、過密スケジュールを消化することになります。心身のタフさが求められる大会とも言えますが、一番大事なのはチームワークでしょう。過去勝ち残ったチームを見ても、暑さに強いチームが残ったというより(ちょっと暑さに強いくらいで耐えられる暑さではないので)、『苦しい時の助け合い』に秀でたチームがタイトルを手にしているように思います。そういう意味では仲間を助け、仲間に助けられる、そういう『信』のある選手がより多く出てくることを期待しています」

以下、川端氏注目の11人
GK沖悠哉(鹿島ユース)
「昨夏は鹿島ジュニアユースの守護神として全国制覇&MVP獲得。この夏は鹿島ユースの1年生守護神として群馬の夏に挑む。高い技術に加えて、勇敢さと落ち着きを兼ね備える」

DF藤谷壮(神戸U-18)
「爽快感たっぷりの大会最高速級サイドバック。ダニエウ・アウベスに無邪気に焦がれていた時期を過ぎて、今はよりストイックに『サイドバック藤谷』の理想像を追求している」

DF冨安健洋(福岡U-18)
「ボランチ、センターバックなど複数の位置を自在にこなす九州の大器。185cmの長身ながら足元の技術にも長ける。より強いリーダーシップを示し、全国に福岡の力を問う」

DF町田浩樹(鹿島ユース)
「187cmのサイズ感に見合う『厚み』も付けつつあり、安定感も着実に向上中。左利きのメリットを生かしたフィードで攻撃の起点にも。セットプレーからの得点も期待したい」

DF按田頼(札幌U-18)
「迫力満点の攻撃参加、身体能力を生かした豪快な守備が売り。『按田は僕と違ってラテン気質』(四方田監督)という明るさも、こうした集中開催の大会ではチームにとっての助けとなるはず」

MF伊藤洋輝(磐田U-18)
「184cmの巨躯に似合わぬ繊細な技術を持ったルーキー・ボランチ。中距離のパスを混ぜてゲームを作る期待のレジスタが群馬の夏に挑む。ミドルシュートにも期待したい」

MF黒川淳史(大宮ユース)
「中学時代から将来を嘱望されてきたMFも最終学年を迎えた。大宮ユースらしいパスワークへの関与能力に加えて、猛烈なドリブルからのシュートという一発を隠し持つ」

MF佐藤亮(F東京U-18)
「プレミアリーグEAST得点王争いを独走リードする青赤軍団のシャドーストライカー。元より技術には定評があったが、得点力向上で相手に威圧感を与えられる選手になってきた」

FW森晃太(名古屋U18)
「足元のテクニック、シュートセンスは確かなものがあったが、より果敢にゴールへ挑む選択が増えた。プレーから責任感も漂う。最後の夏、この男にブレイクの予感が漂う」

FW吉平翼(大分U-18)
「今どき珍しいくらいのストライカーらしいストライカー。ゴールへ向かって一心不乱に突撃していく。九州最強の点取り屋が全国最強の点取り屋となるのか。それを問う大会だ」

FW岸本武流(C大阪U-18)
「泥臭さと激しさ、クロスに点で合わせるセンスが売りのストライカーは、最前線で『セレッソらしさ』を体現する。桜の若武者たちは、夏がどんなに暑かろうと最後まで走り抜く」

[写真]川端氏が注目する187cmの長身CB町田(鹿島ユース)。安定感が着実に向上してきたU-18代表DFだ

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動。『J論』( http://j-ron.jp/ )編集長を務めているほか、ライターとして各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。

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