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[クラブユース選手権U-18]ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.4

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『クラセン注目の11傑』」

 総体、選手権でも人気企画となっているユース取材陣が推薦する大会注目プレーヤー特集。7月22日に開幕する第39回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目選手を「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第4回は、“ユース教授”こと、安藤隆人氏による11名です。

 いよいよ始まるクラブユース選手権。11傑は2年生を積極的に起用してみた。さらに同じチームから2人以上選出しないように、バランスを見てピックアップ。4-2-3-1のフォーメーションに当てはめる形で選出をしてみました。ポイントとなるのが、高さと速さのバランス、そして攻守のバランス。ポゼッションだけでなく、縦への推進力の高い攻撃が出来ることを期待して、このメンバーを配置。堂安律はトップチームに帯同しており、出場するかどうかは微妙だが、どれも真夏の群馬で光り輝くであろう選手ばかり。暑さと連戦の披露が一番の敵となるこの大会。技術だけでなくメンタリティーも試される中で、自分の力をフルに発揮出来るかが、上位進出、個人的には将来へのアピールへと繋がる。能力のある彼らが、自分の将来を懸け、熱く戦う姿にぜひ注目してもらいたい。

GK原田岳(横浜FMユース、2年)
「フィジカルがしっかりしており、安定感のあるセービングを見せる。1対1の強さ、至近距離からのシュートセーブは一級品で、世代を代表するGKの一人。どっしりとしていて、かつ守備範囲も広い。安心してゴールを任せられる」

DF森岡陸(磐田U-18、2年)
「180cmの高さがあって、攻撃能力も兼ね揃えている。本職はCBだが、彼のクロスの精度、1対1の強さは、ぜひサイドで開花してもらいたいところ。ここでは右サイドバックで起用したい」

DF麻田将吾(京都U-18、2年)
「左利きのCBだが、左サイドバックでも適性がありそう。185cmの高さとキックの精度で、CBとしてはもちろん、ボランチ、左サイドバックとプレーの幅が広くなる可能性を秘めている」

DF冨安健洋(福岡U-18、2年)
「アジアを経験し、個でやられる悔しさをまざまざと知った。『奪いにいく守備をもっと磨きたい』と、プレーに積極性と力強さが出てきた。DFリーダーとして適任の人物」

DF森下怜哉(C大阪U-18、2年)
「ここでは左サイドバックに起用したい。彼の魅力は前への強さと、両足で正確なフィードが出来ること。斜めのクサビのパスの精度が高く、左サイドバックでも十分にハイレベルにこなせるはず。実際に新潟国際ユースでは左サイドバックを経験。無難にプレーしてみせた」

MF山田陸(大宮U-18、2年)
「広い視野を持ち、柔らかなボールタッチと豊富なアイデアで、意外性のあるパスが出せる。大宮ではアンカーとして、攻守において抜群のバランス感覚を発揮。このチームでは池庭と共に、攻撃の起点として機能してくれるはず」

MF池庭諒耶(名古屋U18、3年)
「184cmの高さを誇り、広い視野からピッチ全体を見渡し、正確なパスでリズムを作れる。攻撃センスがあり、守備もうまい山田とのダブルボランチのコンビは、良い連係を見せるのでは。彼の前へ出て行く力を存分に発揮出来るだろう」

MF吉平翼(大分U-18、3年)
「ゴリゴリのストライカーだが、その献身性とゴール前での勝負強さを買って、サイドハーフに起用したい。逆サイドからゴールに飛び込む迫力は彼ならではで、堂安とのポジションチェンジも攻撃を活性化させてくれそう」

MF生地慶充(F東京U-18、2年)
「ボールが収まり、簡単には倒れない。ボールの呼び込み方、置き方がうまく、ボディーバランスにも優れたアタッカー。高い位置で起点を作りたいときに最適の選手。さらに経験を積めば、より化ける可能性も秘めている」

MF堂安律(G大阪ユース、2年)
「ここではトップ下に置きたい。彼の攻撃センスはトップクラスで、中央に置いても、サイドに置いても変わらぬ効力を発揮するのが強み。ここでは垣田との高い連動性を見せてくれることを期待」

FW垣田裕暉(鹿島ユース、3年)
「1トップは彼で決まり。高さと屈強なフィジカル、そして熱いハートの持ち主で、どんな状況でも献身的にボールを収め、セットプレーでは圧倒的な制空権でゴールを奪う。前線にこういう戦える選手がいることは、大きな強みになる」

      垣田

吉平    堂安    生地(左右入れ替えも可)

    池庭  山田

森下  麻田  冨安  森岡

      原田

[写真]安藤氏が注目選手に推す大宮ユース・山田

執筆者紹介:安藤隆人
1978年2月9日生まれ。元銀行員の経歴を持ち、ユース年代は自身の大学時代から取材を続けている、この年代のエキスパート。日本列島、世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。育成年代を精力的に取材する“ユース教授”。主な著書は『走り続ける才能たち 彼らと僕のサッカー人生』(実業之日本社)、『高校サッカー聖地物語』(講談社)、『 星稜高校サッカー部優勝への軌跡―北陸のサッカーを全国へと導いた河崎護の30年』(サッカーマガジン)など

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