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[MOM1492]帝京MF長倉昂哉(3年)_帝京の突破口、「不甲斐ない」と反省も値千金の先制弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.19 全国高校選手権東京都Bブロック予選2回戦 東海大菅生高 1-2 帝京高 駒沢補助]

 主将が決めた執念のゴールだった。0-0の前半27分、帝京高は左サイド後方のFKを獲得すると、相手DFのクリアボールをMF長倉昂哉主将がPAで引っ掛けて、右足シュートをゴールへねじ込む。「チームのみんなが気持ちで押し込んでくれたんで、自分も何とか触ることができた。それを気持ちで押し込むことができたと思います」という一撃が先制ゴールとなった。

 やや東海大菅生のペースを握られる中での先制点。流れを変えたいという思いがあった。「1トップをやっていた時期もあって、身体を張るという部分と、自分は気持ちで戦う選手なので、あのシーンは気持ちでゴールへ押し込めたと思います」。勝利への執念をゴールで表現した。

 非常に貴重な1点を記録したが、試合の中では思うようなプレーをすることができなかった。3-6-1システムの帝京にとって、右サイドを繰り返しアップダウンする長倉の運動量、突破力は生命線のひとつ。この日は前半に鋭い突破からスルーパスを通すシーンがあったが、相手のプレッシャーに慌ててしまった部分もあり、持ち味を発揮することができなかった。それだけに「厳しい戦いが続く中でまだまだやれる部分があると思うので3回戦、準決勝、決勝と自分がチームをもっと引っ張って行ける存在になっていきたいです。きょうはまだまだ足りないと思う部分がいっぱいあったので、もっと脅威になれるように。縦だけじゃなくて中行ってシュートを打ったり、自分がもっとゴールを決めてチームを引っ張れる存在になっていきたい。相手の脅威になれる選手になれるように努力していきたい」と誓った。

 ボールを持てば、縦、縦へ仕掛けて、ゴールを狙っていく動きが本来の姿。準々決勝では本人が「不甲斐ない」と首を振ったこの日の分も走って、突破して、試合を決定づける仕事をする。

(取材・文 吉田太郎)
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