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[MOM1505]福岡県MF福田湧矢(東福岡1年)_全国総体優勝から意識高めたエースが先制ミドル

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.29 国体少年男子準々決勝 福岡県 2-0 北海道 上富田スポーツセンター多目的グラウンド]

 福岡県はMF福田湧矢(東福岡高1年)のスーパーミドルがチームを勢いづけた。前半9分、福岡はMF青木真生都の左CKのクリアボールに背番号10が反応。右足ダイレクトで叩いた一撃がゴールに突き刺さる。ゴールシーンを見ていた他チームの選手たちも「ヤバイ」と驚いていたほどのスーパーミドル。本人は「たまたまです」と謙遜していたが、「自分のゴールで勢いづけたのは素直に良かったと思います」と微笑む注目MFが圧巻の一撃で会場をどよめかせた。

 ダブルボランチの一角として先発した福田はやや前目のポジショニングからハイレベルなキープ力を披露。相手DFの間を取りながら前向きにボールを運び、パス、ドリブルで北海道守備陣を揺さぶっていた。

 福田は今夏、1年生ながら東福岡高の全国高校総体優勝を経験。日大藤沢高との3回戦で先発したほか、決勝のピッチにも立つなど全5試合に出場した。そのMFに対してはコーチ陣もチームの中心として期待。加えて総体後に変わった意識、サッカーはもちろん、生活面でもやるべきことを率先して実行する福田の姿勢がチームに好影響を与えているという。

 木下直洋監督は「インターハイ優勝経験して、夏のあと意識がガラッと変わった。あれがチームの中で一番大きかった」。中心選手が日常の部分からチームを牽引していることを賞賛した。これに対して福田は「インターハイの前までは(東福岡で)スタメンとか出ていたんですけど、インターハイでは出られなくなって、『もっと頑張ろう』と思った。練習から意識高く、ドリブルとかどのタイミングで抜けたらいいのかと先輩に教えてもらったりしてきました」。その変化が自身を成長させ、日本一を狙う国体選抜の大きな力になっている。

「(国体で)アピールするのは大事だと思っている。雑になるところがあるので、そこを丁寧に、ミスしないで質を上げたい」と福田。準決勝では快進撃で盛り上がる地元・和歌山県と対戦する。圧倒的な応援も力に相手を飲み込んできた和歌山だが、福田は「逆に自分のプレーで歓声を上げさせるようなプレーをしたいです」と不敵。完全アウェーとも言えるような環境を楽しんで、再び大仕事をしてのける。

(取材・文 吉田太郎)
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