beacon

[MOM1512]新潟明訓FW田辺大智(3年)_圧巻の2発!総体の先発SBがFW転向で脅威の存在に

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.26 adidas Cup in TOKYO 新潟明訓高3-2帝京三高 RKUフットボールフィールド]

 新潟明訓高の田中健二監督が「これだけ馬力とパンチ、走力があるのはなかなかいない」とその能力を絶賛するストライカーが現れた。FW田辺大智(3年)は帝京三高戦の試合開始直後に先制ゴールをサイドネットへ突き刺すと、1-1の後半13分には中盤で対応したDFにユニフォームを引っ張られながらも強引に振り切り、そのままPA方向へ突進。カバーに入ったDFに対してさらにドリブルのギアを上げて前に出た田辺は右足シュートをゴールへ叩き込んだ。

 この試合の2ゴールはいずれも圧巻と言い切れるような一撃。大会1日目の前日にも弾丸ショットをゴールへ叩き込むなど、そのシュート力と馬力ある突破で「adidas Cup」の対戦相手たちの脅威となった。田辺は新潟ジュニアユース時代にU-15世代のオールスター戦、メニコンカップにも出場しているほど注目されていた左SBで、今夏の全国総体にも左SBとして出場。だがポジショニングの課題などがある田辺を指揮官は総体後からアタッカーとして起用した。

 本人は「最初はびっくりしたんですけど。SBっていう気持ちもあった」と驚くコンバートだったが、これが見事に当たる。SBからSHを経てFWへポジションを移した田辺はここで底知れぬポテンシャルを発揮。この日は得点シーン以外にも力強い突破で相手の守りに穴を開け、走力を活かした前線からの守備がまた相手を苦しめた。そして「シュート練習、一番上手いんですよ」と田中監督も認めるシュートセンス。チームの得点力を向上させている田辺は「自分の特長の走るという部分だったり、ぶつかるという部分がFWになって多くなってきた。SBの時に比べるとやりやすい部分があります。自分がどう勝利に貢献できるかなと思った時に、前からボール追っていい形で奪えればと思って、最近はとにかく得点を狙っている。まだこれからもっといろいろなプレーを見て吸収していきたい」とFWで勝負し、成長することを決意している。

「個で打開してひとりで点を取れるFWになりたい。前の推進力は出していきたい」というFWが目標。選手権へ向けては「ここ何年も明訓は選手権出れていないので、まず全国出るというのは絶対目標。インターハイで負けた悔しさもある。とにかく上を目指して最後まで戦っていきたい。FWである以上、得点を求められると思うし、前を向いて勝負するという部分で得点していきたい」と誓った。まだまだ力任せになりすぎる部分があったり、ゴール前で余裕のないシーンもあるが、選手権で日本一を目指すチームに現れたフィジカル系の注目ストライカー。まずは新潟予選で戦うDFをたちをその走力と馬力、シュート力で突き破る。

[写真]後半13分、新潟明訓FW田辺がドリブルシュートをゴールへ突き刺す

(取材・文 吉田太郎) 

TOP