beacon

楢崎の600試合出場マッチを名古屋は飾れず…3Gの柏が5試合ぶり勝利

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.3 J1第2ステージ第13節 柏3-1名古屋 柏]

 GK楢崎正剛がJ1通算600試合目を迎えた名古屋グランパスは、柏レイソルのホーム・日立柏サッカー場にのり込んだ。試合は柏がエースFW工藤壮人の2ゴールとMF中川寛斗のプロ初ゴールで快勝。5試合ぶりの勝ち点3を手にした。

 4試合勝ちなし(2分2敗)の柏は、DFエドゥアルドが3試合ぶりに、MF秋野央樹が4試合ぶりにスタメンに戻った。
 前節、5試合ぶりに勝利した名古屋は、その試合でFWに起用され1得点1アシストの活躍を見せた田中マルクス闘莉王が、再び2トップの一角として先発した。
[スタメン&布陣はコチラ]

 ボールが行き交う展開になっていた立ち上がり11分、柏の2本目のシュートがゴールネットを揺らす。サイドバックのDF輪湖直樹が左サイドを持ち上がり、中央のMF大谷秀和へ。大谷がダイレクトでPAに入れた縦パスを工藤がコントロールすると左足を一閃。シュートはゴール左隅へと突き刺さった。

 名古屋もすぐさま反撃に出る。16分、DFと入れ替わって左サイドを抜け出た闘莉王がドリブルでPAへ進入、横パスを受けたFW野田隆之介がDFともつれながらも右足で押し込み、試合は振り出しに戻る。

 1-1となってからは柏が攻勢を強める。前半18分、秋野の右サイドからのクロスを逆サイドで大谷がフリーで待ち受けるが、シュートは枠を大きく外れてしまう。2分後には左サイドからカットインしたFW武富孝介が右足でゴールを狙ったが、これもゴールマウスを捉えることができない。

 背番号4がチャンスをつくる名古屋は前半33分、クロスに対し闘莉王が柏DFとGK菅野孝憲と競るとボールは野田の前にこぼれてしまう。しかし、無人のゴールに向けられたシュートは、DF鈴木大輔がコースに入り、得点を許さない。その直後には、DF本多勇喜のクロスを闘莉王がヘディングで捉えるが、シュートはゴールポスト左へと逸れていった。

 名古屋の流れになっていた前半41分、柏が勝ち越し点を奪う。エドゥアルドがドリブルで敵陣に入ると、左サイドのスペースへスルーパス。DF輪湖直樹がゴールラインギリギリで折り返すと、ニアサイドの工藤が頭で合わせて、この日2点目。柏がスコアを2-1とした。

 柏が後半最初のチャンスを迎える。4分、秋野の左CKからDFキム・チャンスがヘディングシュート。ゴール左隅に向かったボールは、楢崎が右手1本でかき出しピンチをしのぐ。

 チャンスをつくれない名古屋は、ボランチのMF望月嶺臣を下げてFW川又堅碁を投入し、前線に闘莉王、野田、川又と180cmを超える3選手を並べて反撃を試みる。柏は名古屋が前がかりになった隙をつき、カウンターに出ると、MF小林祐介、武富とつなぎ、大谷が中央へ入れる。GK楢崎もゴールマウスから飛び出していたが、クリスティアーノのシュートは枠をとらえることなく、ゴールラインを割ってしまった。

 3トップへクロスボールを供給する名古屋だが、柏守備陣の前にシュートチャンスをつくれないまま時間が経過していく。39分、柏ゴール前でDF牟田雄祐がスルーしたボールが闘莉王に流れると、左足を振り抜く。低い弾道で放たれたシュートは、ゴールポストに跳ね返されてしまう。

 カウンターをものにできなかった柏だが、44分、途中出場のFW大津祐樹がドリブルで右サイドに流れると、クリスティアーノとのパス交換でPAに進入。右足を振り抜くとボールは逆サイドの工藤へ。工藤のトラップを途中出場の中川が押し込み、柏がリードを2点に広げる。

 アディショナルタイムには、MF小川佳純のクロスを闘莉王がヘディングで合わせたが、GK菅野の正面を突き得点ならず。名古屋は2試合ぶりの敗戦を喫し、楢崎のメモリアルマッチを勝利で飾ることはできなかった。

(取材・文 奥山典幸)

▼関連リンク
[J1]第2ステージ第13節1日目 スコア速報

TOP