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立ちはだかった西川、3試合連続完封に「ホッとした」

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[10.8 W杯アジア2次予選 日本3-0シリア マスカット]

 3試合連続の完封勝利で日本をE組首位へと押し上げた。9月のカンボジア戦(3-0)、アフガニスタン戦(6-0)に続いてゴールを守ったGK西川周作(浦和)は最後まで集中力を切らさず、シリアの攻撃をシャットアウトした。

 中立地のオマーン・マスカットで行われた2次予選の天王山。観客もまばらなスタジアムでは選手同士の声もよく通り、西川やDF槙野智章らが大声で出す指示はスタンドの記者席までたびたび聞こえてきた。

「お客さんもほとんどいなかったし、周りも自分も集中が切れないように声を出した。声をかけながらコミュニケーションを取ってやっていた」。守備機会がほとんどなかった9月の2試合から一転し、この日のシリアは高い位置から積極的にプレッシャーをかけ、カウンターでチャンスを狙ってきた。

「今までの予選では対戦していないタイプだった」。何度かピンチも招いたが、相手のシュートミスにも助けられ、無失点で試合を進める。後半39分にはゴール前の危険な位置でFKを与えたが、MFオマリの強烈なキックは西川の手を弾いてポストを直撃した。

「危ない場面もあったけど、何とか守って、3-0という素晴らしい結果を残せた。キーパーとしては失点しないことが大事だったので、ホッとした」

 長年、日本代表のゴールを守ってきたGK川島永嗣はいまだに所属クラブが見つからず、9月に続いて今回も招集を見送られた。思わぬ形で正GKの座を射止めた西川だが、いずれ川島が代表に戻ってきたとしても、簡単にポジションを譲るつもりはない。今できるのは無失点を続けること。それが守護神の座を守り続けるための最大のアピールになる。

(取材・文 西山紘平)

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