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[MOM1564]浦和ユースDF小木曽佑太(3年)_高い・強い・速い・点も取れるCBのポテンシャルが花開く

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.1 Jユースカップ準々決勝 C大阪U-18 1-3 浦和ユース カシマ]

 Jユースカップ準々決勝、C大阪U-18戦。浦和レッズユースDF小木曽佑太の対面にいたのはU-18日本代表FW岸本武流である。「上手いのはわかっていたけれど、競り合いでは絶対に負けない自信があった」。その言葉どおり、試合を通じて頑健な守りを見せ付けることとなった。

 1年次から試合出場の機会を得ていた期待株だが、その一方で試合に出られずに苦しむ難しい時期も過ごし、それを乗り越えてきた選手でもある。184cmの長身を生かしたヘディングに加えて、「右足のキックがいいし、足も速い」(大槻毅監督)。かつては精神面の弱さが出てしまうこともあったが、いまはそれもなくなってきた。「ものすごいポテンシャルを持った選手」(同監督)は、最後のJユースカップで持てる力を存分に解き放ちつつある。

 U-16日本代表の1年生DF橋岡大樹とのコンビも良好だ。ハートを前面に押し出してプレーするルーキーとの連係について「相方はまだ1年生なので、自分がどっしり構えてやらないといけないと思ってやれている。カバーリングの速さは自分のストロングポイントだと思うし、(橋岡と)いい形でやれている」と語るとおり、今大会はまさに「鉄壁コンビ」と言える存在感だ。

「今日のC大阪も100%以上を出さないと勝てない相手だとわかっていたし、走って戦ってみんなで声を出し合ってやり切る。そういう形で試合に入ったし、(先制点を)取られた後にすぐ取り返せたのも、そういう気持ちがあったから」

 2-1で迎えた後半38分には、CKからのヘディングで追加点もマークした。キッカーの新井瑞希は「小木曽が『ファーに蹴って(ヘディングで)勝負させてくれ。絶対に勝つから』と言ってきたので蹴ってみたら、本当に競り勝って決めてくれた」と笑って振り返る。競り勝った相手は世代トップクラスのDF庄司朋乃也で、まさにポテンシャルの大きさを証明するような一発だった。マーカーのネームバリューに臆することなくキッカーへ強烈な要求をしたあたりは、精神面の成長を裏付けるものでもあった。

(取材・文 川端暁彦)
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