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[MOM1601]新潟明訓MF中村亮太朗(3年)_名ストライカーの後ろにいる名参謀

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 全国高校選手権新潟県予選決勝 新潟明訓高 3-2 帝京長岡高 デンカS]

 名ストライカーの後ろには、名参謀がいる。

 新潟県予選で強烈なインパクトを残している新潟明訓高FW田辺大智。FWに転向し、僅か2か月ながら、恐ろしいまでのペースで得点を量産し続けている。すでにこの2か月間で、ゲキサカのMOMに2回も登場していることを見ても、その活躍はずば抜けている。帝京長岡高との決勝戦でも、後半アディショナルタイムに試合を決する劇的な勝ち越しゴールを決めたのは田辺だった。

 インパクトだけで言えば、この試合のMOMも間違いなく田辺だろう。しかし、彼が気持ちよくFWとしてプレー出来ているのも、中村亮太朗という『名参謀』がいるからだ。「田辺をどう活かすかを考えながらプレーをしています。あいつは一人で行けてしまうので、どこでその持ち味を出させるか。むやみにやると孤立してしまうので、なるべく僕たちが高い位置でポゼッションをして、あいつが勝負出来るスペースを作るようにしている」。

 現にこの試合でも田辺がプレーしやすいように、タメやスペースメークなどをきっちりとこなす中村の姿があった。中村の動きに、右MF高橋怜大、ボランチの加藤潤らも連動し、中盤でバリエーションを作り出して、田辺を強力サポートした。

「僕がFWをやれているのは、周りで起点を作ってくれるから。みんなには感謝をしています。今日もあのゴール以外、僕は何もしていない。助けてもらっている分、何か仕事をしないといけないと思っていた」。

 田辺自身もこう話したように、仲間のサポートを受け続けていることを理解しているからこそ、『どうにかしないといけない』という義務感が、最後の強烈なミドルシュートを導き出した。急激に頭角を現して来た『名ストライカー』。これは決して『突然変異』ではなく、その力を引き出せる『名参謀』が揃っていたからこそであった。

(取材・文 安藤隆人)

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