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リオ五輪アジア最終予選まで1か月半…手倉森監督「勝たないといけない」

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[11.26 練習試合 湘南 1-1 U-22日本代表候補 BMWス]

 序盤はリズムをつかめず先制点を献上。システム変更で徐々に盛り返し、選手交代で勢いが増した試合終盤に同点ゴールを奪う。U-22日本代表を率いる手倉森誠監督は収穫と課題を口にしつつも、「良いトレーニングゲームになった」と試合を振り返った。

 10月に行われた福岡大戦(△0-0)、鳥栖戦(○7-0)と2試合連続無失点で湘南戦を迎えたものの、U-22代表候補は前半27分に先制点を奪われてしまう。左サイドを崩されると、クロスの流れから最後はこぼれ球をミドルレンジから決められて3試合ぶりの失点を喫した。

 手倉森監督は失点の要因を「間延び」と語った。前からプレスを掛けようとする前線の選手と引いてブロックを敷こうとする守備陣との意思疎通が図れず、全体が間延びしてスペースが生まれた。「“間延び”した矢先の失点。我々にとって“間延び”がいかに窮屈かを体感できたと思いますし、そこは詰める必要があります」と課題として挙げている。

 攻撃面に関しては、終盤に生まれた1点にとどまったこともあり、「良い崩しがあっても、決めなければ何も意味はありません」と話す一方で、収穫もあったと明かした。「スピードのある選手、懐のある選手、ドリブル、スルーパスを狙える選手と、さまざまな特長のある選手が絡み合い始めてるなという手応えを感じます。うまく組み合わせるのが自分の役割ですね」。

 苦しみながらも、1-1のドローに持ち込んだ一戦。来年1月に行われるリオ五輪アジア最終予選(AFC U-23選手権)も「1点を争うゲームになると思うので、こういったゲームをしっかり勝ち切れるように、あと1か月でしていかないといけない」と先を見据える。

 チームの立ち上げから、約2年が経とうとしている。指揮官は「チームが詰めてきているものに対して、ものすごく整理がついてきていると感じたのは確か。チームで連動しながら、うまさは示している」と選手への信頼を口にしながらも、一つの注文を付けた。「うまい選手だというのはよく分かる。だけど、勝たないといけない。勝てる選手になるようにと注文はしました」。勝負のときまで、残り1か月半。手倉森ジャパンは“勝ち切るチーム”へと変貌を遂げられるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)

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