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[大学選手権]桃山学院大は後半35分からの2発で北海道教育大岩見沢校を退ける

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[12.8 全日本大学選手権1回戦 桃山学院大 2-0 北海道教育大岩見沢校 ギオンス]

 冬の大学日本一を決するアパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会が8日に開幕し、ギオンスタジアム相模原で行われた1回戦の第2試合では、桃山学院大(関西3)と北海道教育大学岩見沢校(北海道)が対戦。FW岡佳樹(3年=東山高)とMF堂園和馬(2年=神戸U-18)の得点により、桃山学院大が2-0で勝利した。2回戦では、国士舘大(関東5)と対戦する。

 前半15分にDF高橋純平(3年=広島観音高)がインターセプトから前進し、右前方にスルーパスを通すなど序盤から、後方でのボール回し相手を揺さぶり、DFの背後を狙った岩教大に対し、桃山大は「相手のCBに高さがないことが分かっていたので、空中戦ではうちに分があると思っていた」(MF伊藤圭斗(4年=作陽高)と岩教大DFの背後をロングボールで狙ったが、DF深井祐希(1年=室蘭大谷高)らによる落ち着いたカバーに阻まれ、決定機までは持ち込めない。19分にはDF熊谷翼(3年=鹿児島城西高)の縦フィードのこぼれ球を岡が拾って、ゴール前まで持ち込んだが、GK福永浩哉(2年=札幌光星高)の飛び出しに拒まれてしまう。

「全国に出ると、『こんなに緊張するんだ』って思うほど堅かった。ゴール前まで行く機会は何度もあったのにアイディアがなく、単調な攻撃ばかり」(楚輪博監督)の桃山大が活路を見出したのは、セットプレー。31分には左CKのこぼれ球を堂園が拾うと、CKキッカーの伊藤がゴール前に再び展開。ニアに速いボールを送ったが、DFにクリアされ再度CKに。今度はDF岩崎尚将(2年=九州国際大付高)のキックがゴール前に低く入り、MF藤城奨平(4年=富山一高)に当たったが、ボールはゴールの左に逸れた。

 後半に入ってからも桃山の状態は上がらず。伊藤が「後手に回ってしまい、相手の時間帯を与えてしまった」と振り返ったように、苦しい時間が続く。後半8分のチャンスは岩教大。右からパスを繋いでサイドを変え、攻撃参加したDF見原一歩(1年=習志野高)がゴール前に速いパスを送ったが、桃山DFにブロックされた。12分にはCKのクリアをMF小泉洋生(3年=國學院久我山高)がエリア左でおさめて、FW岡崎一樹(4年=札幌清田高)とスイッチ。左のスペースに飛び出したFW佐賀俊之輔(1年=札幌清田高)がけてボールを出したが、わずかに合わない。以降も、桃山大が肝を冷やす場面があったが、「しっかり身体を張って守ってくれた」(楚輪監督)。

 拮抗した展開が続く中、試合を動かしたのは桃山大だった。35分に岩教大の攻撃を阻止すると、自陣左から岩崎が前方にロングボールを展開。左の深い位置から岡が上げたクロスは一度、阻まれたものの、岩崎が高い位置で回収する。素早くPA右にクロスを入れると、途中出場のMF岩井健人(2年=滝川二高)がゴール前中央に頭で折り返し、最後は岡が頭で押し込んだ。試合終了間際にも、岩井のシュートがGKを急襲。こぼれ球を堂園が詰めて、2-0で試合を終えた。

「いつも関西でできているサッカーは最後の最後だけ。関西代表として、まず一つ勝ててホッとしている」と楚輪監督が口にしたように、決して満足のできる試合内容ではなかったが、3年ぶりのインカレ出場というプレッシャーに屈せず、初戦突破できたことは大きな収穫。伊藤が「ホッとしているけど、まだ一つ勝っただけ。高望みはせずに目の前の相手に一個ずつ勝っていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 森田将義)
●第64回全日本大学選手権特集

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