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やっとチームの一員になれた…浦和DF遠藤「6番の重みは理解している」

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 浦和レッズが埼玉スタジアム内で7日、U-23日本代表の一員としてリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(AFC U-23選手権)を戦ったDF遠藤航の加入記者会見を行った。

 初めて浦和のユニフォームを身にまとった遠藤は「やっと浦和の一員になれたと実感しています」と充実の表情を見せた。背番号は6。山田暢久氏が03年から現役を引退する13年まで着けていた番号を背負うにあたり、「6番はこのチームにとって重みのある番号だと理解していました。自分がその番号を背負ってタイトルをもたらしたい思いがすごくあった」と決意を表している。

「サポーターの皆さんからすれば、何もしていない自分に不安はあるかもしれませんが、これから自分の良さを出して皆さんに認められるように頑張りたい」

 昨年に引き続きのオファー。去年は自身がJ1でシーズンを通して戦ったことがなかったこともあり、「自分の成長を考えときに、しっかりJ1を経験することが一番だと思った」と湘南への残留を決断。しかし、1年間を通じてレギュラーとしてプレーし、31試合4得点の記録を残したことで、「今年、またオファーを頂き、自分が成長できたと実感できたので、さらにステップアップしていくために」と移籍を決断した。

 また、多くのオファーがある中でも浦和移籍を決断した理由を、「僕がチームを決めるにあたって大事にしているのは、自分が成長できるかどうか。このチームが自分のプレースタイルとやっているサッカーにフィットすると感じたので、このチームを選びました」と挙げた。

 下部組織から湘南で育った遠藤にとって初の移籍。しかし、DF槙野智章やGK西川周作ら日本代表でともにプレーした選手もおり、「やりやすいかなと思っています」と印象を語ると、「代表経験者が多いので、そういう選手から吸収できることは多いと思っています」と日頃のトレーニングから代表経験者と時間をともに過ごすことで、自らをレベルアップさせようとしている。

 リオ五輪アジア最終予選にU-23代表キャプテンとして出場した遠藤は、5試合でピッチに立ってリオ五輪出場権獲得、そして優勝に貢献した。帰国して反響の大きさを感じながらも、「いつまでも余韻に浸っていても仕方ないし、あれで終わりではない。リオ五輪に向けて新たな競争があるので、しっかりクラブで試合に出て活躍しないといけない」と気持ちを切り替える。

 浦和だけでなく、U-23日本代表、そして日本代表での活動も予想されるが、「去年もクラブと代表で活動してきたし、覚悟はしています。いろいろな活動ができる時期はサッカー人生でも多くないと思うので、タフなシーズンを過ごすことでより成長できると思っています」と来たる新シーズンを待ちわびている。「タイトルを取るため、このチームのためにプレーするだけ」と胸を張って答えた若き戦士の新たな物語が始まる。

(取材・文 折戸岳彦)

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