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[新人戦]躍進の一年に。ハイレベルなサッカー披露した昌平が市立浦和に3-0快勝、埼玉準決勝進出!

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[2.7 埼玉県高校新人大会準々決勝 市立浦和高 0-3 昌平高 西武台高第2G]

 平成27年度埼玉県高校サッカー新人大会は7日、準々決勝を行った。昨年プリンスリーグ関東で戦ってきた昌平高と伝統校の市立浦和高との一戦は3-0で昌平が快勝。正智深谷高と戦う準決勝進出を決めた。

 特に前半はパーフェクトに近いと言えるような内容。藤島崇之監督が「ちっちゃいですけど、テクニカルとまでは言えないですけど、ちゃんとボール持てる選手を使っている。もっと速い選手も、もっと力強い選手もいるんですけど、そっちじゃなくてというスタンスが今という状況」と説明するチームは個々の技術力と判断力の高さを活かし、相手のポジショニングを見て的確に小さなスペースを突くパスワークで強豪を翻弄した。
 
 主将のMF新垣理生(2年)が欠場したものの、存在感放つ注目MF松本泰志(2年)と、間違いなくチームの機能を高めていたMF針谷岳晃(2年)を中心にボールが正確かつ良く動く昌平は、抜群のスピードでDFの背後へ抜けだすFW本間椋(2年)のスピードも活かした多彩な攻撃で決定機をつくり出した。松本の展開からこちらも技術レベルの高いMF星野蒼馬(2年)の折り返しに本間が走りこみ、FW佐藤大誠(2年)のスルーパスに本間が反応する。そして22分には針谷の右足シュートがGKの手を弾いてポストを叩いた。

 28分には星野と本間が連続して決定的なシュートを放ったが、いずれも市立浦和GK中北瑞基(2年)のビッグセーブに阻まれてしまう。だが、跳ね返りを収めた本間が右サイドから仕掛けると市立浦和DFがPA内でたまらずファウル。このPKを松本が右隅に沈めて昌平が先制した。昌平は32分にも左サイドからキックフェイントを交えて仕掛けた松本がDF2人を振りきってストレートの弾道のシュートをゴール右隅へ突き刺すファインショット。39分にダイレクトのパスワークから松本が迎えた決定機を決め切ることはできなかったが、それでも針谷が「相手のプレスがあまりハマって来なかったので。前の選手もダイレクトや2タッチで叩いてプレーできたのでスムーズにいった」という昌平は球際強いMF秋元星人(2年)の好守などもあって前半を2-0で折り返した。

 前半は苦しい展開だった市立浦和だが、中北の好守によって勝機を保ったまま後半を迎える。前半35分から後半開始にかけて3人を入れ替えて立て直した市立浦和は投入された長身FW佐藤英太(2年)がボールを上手く引き出して攻撃のポイントとなり、また前からのプレスを強め、セカンドボールの攻防で優位に立ったことで反撃する。12分にはMF三富大樹(1年)のスルーパスからFW中尾拓夢(2年)が左足シュート。15分にはMF中村航(2年)の右FKから中央で佐藤が競り勝ち、最後は三富がシュートへ持ち込む。

 CB西見勇輝(2年)を中心に守備ラインも健闘していた市立浦和だがが昌平は22分に突き放す。左ショートコーナーを起点に攻めると、左中間を突破した針谷がラストパス。最後はシュートのこぼれ球を佐藤が左足で押し込んで3-0とした。市立浦和もセットプレーが決定機につながり、29分には交代出場CB関口直樹(2年)がクロスバー直撃の左足シュート。後半に関しては昌平の選手たちが後ろ向きのパスが増えてしまい、市立浦和の反撃を加速させてしまっていた。課題も残したが、それでも終盤にもタフな左SB塩野碧斗(1年)の突破から針谷が決定機を迎えるなど攻め続けた昌平が、この時期としては高いレベルで質の高さと強さを示して準決勝へ駒を進めた。

 昌平の松本は「みんなフィジカルがあるわけでもなく、状況判断とか技術面ではみんなかなり優れていると思っているので、そこを強調したサッカーができていると思う。一人ひとりがその日その日によって課題を決めてやれている。トレーニングレベルも去年に比べてもかなり高いんじゃないかなと思います」。一昨年度に選手権初出場を果たした昌平は昨年、1、2年生中心のチームでプリンスリーグを戦ってきた。Jクラブユースや高体連の強豪との18試合で苦戦を強いられ、結果は最下位に終わったものの、「状況によってボールを動かしていかないと感じたと思う」(藤島監督)というように高いレベルで戦っていくために必要なことを選手たちは学び、今年に繋げている。

 そして藤島監督が「自分たちが目標を達成するためのトレーニングレベルが上がっているので、チーム内の競争も増やそうと言っている」と語るように、高い目標を持つチームは個々がトレーニングから意識高く過ごしている。針谷は「大きな目標は全国制覇で、小さな目標としては目の前にある一個一個のタイトルを取っていくという目標でみんなできているので、練習からお互いバチバチやっているのでみんな成長していると思います」。昨年はトーナメント戦で全て県4強進出。無冠に終わったが、経験を積んだチームのベースは高く、野心をもって今年に臨んでいる。エース松本は「一昨年よりも圧倒的なチームをつくって埼玉を制覇するのは当たり前のようなチームをつくっていきたいと思っています。全国でもしっかり勝ちきれるようなチームを自分を中心としてつくっていきたい」と誓った。「選手権に出た時よりもいい」という声も挙がる昌平。まだまだ決定力の部分など課題もあるが、本格強化スタートから8年の新鋭が埼玉でライバルたちに差をつけ、全国でも躍進を遂げるか。注目の一年になる。

[写真]後半22分、昌平は佐藤のゴールによって3-0

(取材・文 吉田太郎)


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