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佐藤寿人のJ1通算得点記録更新で盛り上がった一戦は1-1ドロー

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[3.6 J1第1ステージ第2節 名古屋1-1広島 豊田ス]

 名古屋グランパスのホーム開幕戦となったサンフレッチェ広島との一戦は1-1の引き分けに終わった。前半17分に名古屋がFWシモビッチの2試合連続ゴールで先制したが、同43分に広島が、FW佐藤寿人のJ1通算得点記録を更新する158点目でドローに持ち込んだ。

 立ち上がり押し込んだのは広島だった。J1通算得点記録の更新に期待が集まるFW佐藤寿人も積極的にゴール前に顔を出す。しかし4分のMF柴崎晃誠のシュートのこぼれ球に詰めた場面は、GK楢崎正剛に抑えられ触ることが出来ず。同9分には佐藤の粘りから落としたボールをMF青山敏弘がミドルシュートで狙ったが、ボールは枠左へと外れていった。

 すると押されていた名古屋にチャンスがやってくる。中央でMFイ・スンヒがパスカットしたボールが右サイドのMF古林将太に渡る。ドリブルで持ち上がった古林はDFとGKの間に狙い澄ましたクロスを通す。これを逆サイドで待ち受けたFWシモビッチが左足で押し込んだ。ファーストチャンスを確実にものにした名古屋。シモビッチは開幕2試合連続ゴールになった。

 名古屋が先制したことで、攻める広島、守ってカウンターの名古屋という構図がより強くなる。前半30分には広島のチャンス、右サイドからのCKがゴール前にこぼれると、DF千葉和彦がヘディングで押し込む。しかし名古屋はゴールライン上にいたDF安田理大がヘディングでクリア。クロスバーに当てながらも、ゴールラインは割らせなかった。

 ただ我慢強い戦いで前半を無失点で耐えるかと思われた名古屋だが前半43分、FWピーター・ウタカが右サイドへ展開したボールをミキッチが折り返すと、柴崎が難なく押し込み、前半のうちに広島がスコアをタイに戻した。広島はゴール後のパフォーマンスでゆりかごダンスを披露。3月2日に三男が誕生した佐藤を祝福した。しかしこのゴールは、混戦で避けた佐藤に当たってコースが変わったとして、佐藤のゴールに訂正された。

 佐藤は後半13分でお役御免。お決まりの10番FW浅野拓磨と交代でピッチを後にする。直後に名古屋もMF矢田旭を下げてFW松田力を投入。お互いに前線をフレッシュにして勝ち越し点を奪いに行く。しかし互いにゴール前までは持ち込むものの、決定機を作るまでは至らない。

 2万7061人を集めた豊田スタジアム。最終盤は両軍サポーターのボルテージも最高潮に達する。しかし後半34分の浅野のシュートは枠を捕えない。逆に名古屋は後半アディショナルタイムにカウンターから古林のクロスをシモビッチが合わせるが、枠右に外れてしまった。互いにチャンスはあったが勝ち越せなかった両チームは、勝ち点1ずつを分け合った。

(取材・文 児玉幸洋)

●[J1]第1ステージ第2節2日目 スコア速報

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