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[プレミアリーグEAST]プレミアデビューの14歳FW久保建英が勝ち越しFK!FC東京U-18が快勝!

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[4.23 高円宮杯プレミアリーグEAST第3節 FC東京U-18 5-2 大宮ユース 味スタ西]

 ユース年代最高峰の高円宮杯U-18プレミアリーグEASTは、23日に第3節第1日を行い、FC東京U-18(東京)は5-2で大宮アルディージャユース(埼玉)に快勝した。U-17日本代表の一員でこの日、プレミアリーグで初めてベンチ入りを果たしたFC東京U-18のFW久保建英は後半25分に途中出場でプレミアリーグデビューを果たすと、その5分後に直接FKを左足で鮮やかに決めて初得点。まだ中学3年生の14歳が放った一撃が、勝敗を大きく左右した。

 試合の立ち上がりは大宮が主導権を握ったが、追い風を生かして前線の抜け出しとサイドMFのドリブルを巧みに生かすFC東京が先にチャンスを物にした。前半27分、ドリブルで持ち運んだ左MF内田宅哉からパスを受けたFW半谷陽介のクロスを右MF生地慶充がヘディングで仕留め、先制。しかし、後半開始直後には、ハーフタイム明けに投入された大宮のMF蛭田大輝が味方のシュートのこぼれ球をジャンピングボレーで合わせて同点とした。

 試合は拮抗していたが、セットプレーが流れを大きく変えた。後半30分、生地がペナルティーエリアのすぐ手前で獲得したFKを久保が左足で直接ゴール。鮮やかな勝ち越し点で勢いに乗ったFC東京は、33分に右サイドからの攻撃でシュートのこぼれ球を生地が押し込んでリードを広げると、38分に久保のスルーパスから途中出場のFW鈴木郁也が4点目をマーク。45分、大宮は左CKから途中出場のMF安島樹が1点を返したが、アディショナルタイムにはFC東京の内田が右サイドから切れ込んで5点目を奪い、乱打戦に終止符を打った。

 FC東京U-18は、試合全体を通して両サイドMFの突破力が目立った。それでも、2得点を挙げた右MFの生地は「点差はついたけど、厳しいゲームだった。前半は良い形で先制できたけど、その後は相手にボールを持たれた。後半もすぐに取られて厳しい時間になったが、セットプレーで点を取れたのが勝負の分かれ目だったと思う。(FKは)自分も蹴ろうと思ったけど、建英はFKがとても上手いので、彼に託した。僕は、味方に合わせるボールは得意だけど、直接はそれほど得意じゃない。建英は得意だし、U-15でも決めていたので、その点の信頼はあった。苦しい時間に点が取れて、あれでチームの雰囲気が良くなった」と快勝の中で課題を指摘しつつ、試合の流れを変えた久保のセットプレーを勝因に挙げた。

 久保は、短い時間の出場だったが、1ゴール1アシストでしっかりと結果を残した。小学生時代にバルセロナの育成組織に入団して注目度が高まった久保は、帰国後にFC東京U-15むさしに入団。まだ中学3年生だが、今季はU-18で活動している。取材が殺到するのを避けるため、クラブが取材を制限しており、この日の取材対応はなかったが、プレーで物を言った印象だ。

 FC東京U-18は、通算成績を2勝1敗として暫定3位に浮上した。一方、大宮ユースは第3節を終えて未勝利。思わぬ大崩れとなり、主将の山田陸は「チームに(勝てる)力がないとは思わないけど、FKを決められてから立て直せず、気持ちの弱さが出た。個人でもチームでも何もできなかった。次の試合までに何とかしないといけない」と次節の巻き返しを誓った。

(取材・文 平野貴也)
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