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三菱自が日産傘下へ…浦和社長がJ規約問題に言及「浦和レッズとして『赤』のまま戦う」

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[5.14 J1第1ステージ第12節 浦和0-0新潟 埼玉]

 浦和レッズの淵田敬三社長が試合後、報道陣の取材に対応し、筆頭株主の三菱自動車が日産自動車の傘下で再建を目指す資本業務提携で基本合意したことを受け、Jリーグ規約に抵触する可能性が出てきた問題について説明した。

 三菱自動車は浦和、日産は横浜F・マリノスの筆頭株主。Jリーグ規約は、クラブ経営を支配できるだけの株式保有者が他クラブの経営を支配できるだけの株式を保有することを禁じている。横浜FMの親会社である日産が、浦和の筆頭株主である三菱自動車を傘下に入れることで、競技の公平性を担保する規約に抵触する可能性が指摘されている。

 浦和の淵田社長は三菱自動車と日産自動車の資本業務提携について「寝耳に水でビックリした」と述べたうえで、Jリーグ規約に関しては「一つの企業が2つのクラブを支配、コントロールできる状況はダメだとしている。それは資本の割合の問題なのか、人の派遣の問題なのか。今の状態がそうなっているのか、なっていないのかは規約の解釈次第というところもある」と指摘。「そこをJリーグと確認しながら、どういう考え方で規約を解釈するか、すり合わせている段階」と述べた。

 今回の事態がJリーグ規約に抵触すると判断されれば、浦和として筆頭株主の変更を余儀なくされる可能性もある。一部報道では三菱自動車が株式を手放すことで浦和の“身売り”問題にも発展し、クラブ名やチームカラーが変更となる可能性まで指摘された。ただ、淵田社長は「浦和レッズは浦和レッズとして自立して経営している。それを考えれば、そんなことはあり得ない」と主張。この日、スタジアムでサポーターから「心配です」という声もかけられたが、「安心してください。浦和レッズは浦和レッズとして『赤』のまま戦っていきます」と返したという。

「あまりファン・サポーターの心配をあおるような記事は書かないでください。私の顔は青ざめていませんから」。淵田社長はそう言って苦笑いを浮かべ、一部報道であった「顔面蒼白だった」という記事の描写を否定していた。

(取材・文 西山紘平)

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