beacon

6年ではなく7年ぶり?FK弾の阿部が驚きの記憶力「あれはDFに当たっているから…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7.9 J1第2ステージ第2節 浦和2-0柏 埼玉]

 両腕を広げて喜ぶ表情には驚きの色も浮かんだ。浦和レッズは前半32分にMF阿部勇樹が鮮やかな直接FK弾。今季初ゴールが貴重な先制点となり、「入っちゃいましたね。あんなこともあるんだなと」とおどけた。

 左45度の位置でFKを獲得すると、MF柏木陽介がボールをまたいでフェイントをかけ、阿部が右足を振り抜いた。「(柏木に)『走り抜けてほしい』と伝えた。そのほうが自分も蹴りやすかったし、自分のリズムで蹴れた」。阿部の右足から放たれたキックはゴール左上隅に一直線。「蹴ってちょうど(足に)乗っかった感じだった」と、手応えも抜群だった。

 直接FKでの得点は10年4月3日の湘南戦以来、約6年ぶり。「あまり記憶にない。覚えているのは2009年」と記憶をさかのぼる阿部に報道陣が湘南戦のことを伝えられると、「あれはディフェンスに当たっているから。当たってないのは2009年の千葉戦以来だと思う」と、驚きの記憶力を発揮した。

 実際、湘南戦のゴールは右上を狙ったキックが壁に当たってGKの逆を突く形でゴール左に吸い込まれたものだった。その前に決めた直接FKは09年10月3日に行われた千葉戦。中央やや右寄りの位置から右ポストぎりぎりに直接叩き込んだ。これが浦和移籍後初の直接FK弾で、古巣相手に決めた約3年ぶりのFK弾だった。

 この日は普段、FKのキッカーを務めるDF槙野智章が出場停止で不在だったことも幸いした。「僕が蹴るとは相手も思ってなかっただろうし、相手が蹴らないだろうなって思う人が蹴ったから入ったんじゃないですか」。照れ隠しするように謙遜した阿部。「久々に蹴った割には気持ちよく当たって入ってくれた」と笑みが広がった。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第2ステージ第2節 スコア速報

TOP