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[MOM1841]FC東京U-18FW半谷陽介(3年)_身を粉にして走ったFWが決勝で鮮烈ゴール!大会MVPに!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.4 クラブユース選手権(U-18)決勝 FC東京U-18 2-0 清水ユース 味フィ西]

 FC東京U-18佐藤一樹監督は、FW半谷陽介(3年)について「この大会に関してはやってやるんだという思いがダイレクトにプレーで表れていた」と表現した。加えて、「身を粉にして働いてくれたというか、(今大会7試合で)失点2というのは彼の献身的な前からの守備というのがありましたし、裏に抜けまくって本当に相手にジャブ、脅威を与え続けるという意味では頭の下がるくらい。90分もった試合も少ないですけれども、そういう意味では彼の活躍なくしては、この結果はなかった」と最大級の賛辞。そのFWが決勝で2戦連発となるファインゴールを決め、大会MVPにも選出された。

「個人的にはチームのために誰よりも走ってということを意識していたので、その点では良かったと思います」と半谷。鋭いドリブル突破を武器とする元U-16日本代表は何よりも献身的な守備が光った。チームのためにひたむきにボールを追い続け、パスコースを限定。準々決勝までは得点を奪うことができず、本人も苦しんでいたはずだが、それでも姿勢を変えなかった。

 準決勝でチーム4点目ながらも初ゴールを決めた半谷は決勝でもゴールを奪う。1-0の前半45分、相手の背後へ抜け出した半谷に自陣のCB岡崎慎から縦パスが入る。後方からのボールを鮮やかにコントロールした半谷は一瞬でGKとの1対1の状況をつくり出すと、そのまま右足シュートをゴールへ流し込んだ。繰り返し続けていた抜け出しから決めたファインゴールについて背番号11は「準決勝まで自分はFWとして得点を取れていなかったので、ここ2試合点取れて嬉しいです」と素直に喜んでいた。

 14年のAFC U-16選手権日本代表メンバー。下級生時から注目を集めていたが、チームではなかなか活躍することができなかった。佐藤監督の目には先輩たちに対して遠慮している部分が映ったという。「去年までは先輩もいたので少し遠慮していたところがあった。ボクは『いつオーバーラップしてもいい』と言っていたものの、本人の中では縦の序列を崩せないでいた中、3年になってからは難しい時期もあったけれど、表情も、取り組みも自分を表現できる時間がどんどん増えてきた」

 指揮官も才能にスイッチが入ったことを感じていた今年。その中で迎えた日本クラブユース選手権(U-18)大会で献身的なプレーを貫き、自らゴールを連発してチームを日本一へ導いた。この活躍がまた成長のきっかけになるか。「(準々決勝まで開催された)群馬から暑かったけれど、毎日応援ありがとうございました」とサポーターに感謝したFWがこの夏、そして秋に、さらなる飛躍を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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