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サイドチェンジで先制点呼び込む、FC東京U-18MF生地慶充「顔を上げたときに…」

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[8.4 クラブユース選手権(U-18)決勝 FC東京U-18 2-0 清水ユース 味フィ西]

 一本のキックが戦況を変えた。FC東京U-18は清水ユースに2-0で勝利し、日本一となった。前半32分の先制点。その起点となったのはMF生地慶充(3年)の正確なキックだった。

 立ち上がりから攻め込んでいたFC東京だが、粘りをみせる相手を前にゴールを奪うことはできずにいた。それでも前半32分にようやく先制点は生まれる。相手の攻撃から一転してのカウンター。生地は自陣右サイドからドリブルで駆け上がる。相手DFを背負いながらも、中央への切り返しで距離を取り、左足で逆サイドへロングボールを送った。絶妙な裏へのスペースへ落としたボールに反応したのはMF伊藤純也。ドリブル突破の折り返しから、最後はMF鈴木喜丈がシュートを決め、1-0とした。

 起点となった生地は「僕はボールキープが得意なので。ボールキープ出来たときには、他の選手がフリーになるのはわかっているので。そこで顔を上げたとき、伊藤純也選手が上手い感じに走っていたので、いいパスを送ることができたと思います」と振り返る。

 まさに得意なプレーが得点に。背番号7は「ああいう展開で中に切れ込んでというプレーは視野も見やすいので得意です」と遠慮しつつも胸を張った。

 このゴールで先制したFC東京は前半終了間際の45分にも1点を追加。2-0で試合を終え、タイトルを手にした。とはいえ生地は後半の戦い方に課題を感じた様子。

「相手がエネルギーを出してきたときに、もっとチームの追加点に絡めるようなプレーをこれからしていかないと、相手が1点を取ったときに苦しい状況になると思うので。そういう面では改善していかないといけないなと思います」と表情を引き締めた。

 優勝の喜びに浸るだけでなく、冷静にこの日の試合を振り返り、課題も見つめた生地。内に闘志を秘める堅実なMFは「嬉しいですけど、“最高”のような優勝の実感はまだないです。三冠が一番の目標なので。しっかりと喜びつつ、そこへ向けてしっかりとやっていきたい」と淡々と口にした。

(取材・文 片岡涼)
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