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日進月歩を見せるU-16代表候補のストライカー、久保建英が全得点に絡む活躍

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 アジア最終予選を前にした準備機会となった8月の鹿児島合宿。25日に鹿児島城西高と練習試合を実施したU-16日本代表は3-0で快勝。FW久保建英(FC東京U-18)は、その3点すべてに絡み、あらためて能力の高さを示した。

 前半こそチームとして攻守の連動性が今ひとつだった日本だが、後半立ち上がりからのアグレッシブな姿勢が実って後半2分に早くも先制点が生まれる。MF鈴木冬一(C大阪U-18)の突破からの折り返しに久保が突っ込むと、これがオウンゴールを誘う形で最初の得点が生まれた。「僕のゴールということにしておいてください」と本人はおどけたが、クロスへ果敢に飛び込んでいくような体を張ったプレーは、今年に入ってから着実に伸びた部分。その成果が出たゴールだった。

 2点目は得意のドリブルが起点となった。PA前で複数人に囲まれかけた状況だったが、巧みなコース取りからエリア内に侵入。「DFが来なければ決められたと思うのですが、来たので」とファウルを誘って、PKを獲得。自らボールを拾うと、これを蹴り込んだ。

 そして3点目はサイドを抜け出したFW宮代大聖(川崎F U-18)のクロスをオーバーヘッドキックで合わせた華麗な形……から決まればかっこうよかったのだが、「ユーロで観た(スイス代表)シャキリのゴールのイメージが浮かんできて『行くしかない』と思ったのですが、空振ってしまいました」と照れ笑いの当たり損ね。こぼれ球をFW中村敬斗(三菱養和SCユース)が蹴り込んだことで結果として“アシスト”となった。

 また、この試合では守備面での貢献も目を惹いた。攻守の切り替えに素早く対応し、ボールを失った直後の守備で相手から力強く奪い返すシーンも見せるなど強度の高さも見せるなど最終予選に向けて順調な仕上がりをうかがわせた。日進月歩を見せるストライカーは「この夏に海へ行きたかったのに行けなかったので、ホテルの近くで海を観られたのが良かった」と笑顔で振り返った充実の鹿児島合宿を経て、いよいよ世界切符を懸けたアジアの戦いに臨むこととなる。

(取材・文 川端暁彦)
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