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“俺によこせ”…欧州デビュー戦でもギラギラの小林祐希、先発出場でヘーレンフェーンの連勝に貢献

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[9.10 エールディビジ第5節 ヘーレンフェーン3-1トゥエンテ]

 エールディビジは10日、第5節1日目を行い、MF小林祐希の所属するヘーレンフェーンはホームでトゥエンテと対戦し、3-1で勝利した。スタメンで移籍後初出場を果たした小林は後半17分までプレーし、チームの2連勝に貢献している。

 野心あふれる24歳のレフティーが加入後3試合目でついに欧州デビューを飾った。8月12日に磐田からヘーレンフェーンへの完全移籍が発表された小林。同17日に現地で入団会見を行い、同20日の第3節NEC戦(1-2)はメンバー外。同27日の第4節ズウォレ戦(1-0)は移籍後初のベンチ入りを果たしながらも、出場は見送られていた。

 そしてホームで迎えた第5節のトゥエンテ戦。小林は左のインサイドハーフで先発出場し、欧州挑戦の第一歩を踏み出した。強気な言動や左足を駆使したプレースタイルから、ミランの日本代表MF本田圭佑と比較されることも多い小林だが、新天地でも“ギラギラ感”は全開だった。

 開始直後から気持ちの強さを見せると、前半6分にはスライディングで相手を吹っ飛ばし、初のイエローカード。セットプレーを防がれてカウンターになりかけたところをストップし、チームのピンチを未然に防いだ。

 攻撃時でも積極的にボールに絡み、もらう態勢が整うと「俺によこせ」というジェスチャーで味方にパスを要求。自己主張の強さを見せ、チーム戦術に埋没しない個性を発揮した。小林は特に左ウイングのFWサム・ラーションと絡む場面が多く、前半8分には左サイドのラーションとの細かいパス交換から、FWレザ・グーチャンネジャドの惜しいシュートシーンを演出した。

 ヘーレンフェーンは前半34分、DFステファノ・マルゾが右サイド深くからライナー性のクロスを送り、ニアのグーチャンネジャドがヘディングで押し込んで先制に成功する。同40分にはPA手前やや左でFKを獲得し、セットされたボールの前には小林とラーション。しかし、ここは右キッカーのラーションがシュートを放ち、右ポストに嫌われた。

 1点のリードで前半を終えたヘーレンフェーンだったが、後半はギアを上げたトゥエンテにチャンスを作られるシーンが増えていく。後半17分、ヘーレンフェーンは前半に警告を受けていた小林に代え、MFユネス・ナムリを投入。小林がピッチを退く際にはスタンドから大きな拍手が送られ、小林も頭上で手を叩いてサポーターの声援に応えた。

 ヘーレンフェーンはその後、ラーションが後半21分に右足のダイレクトシュートで追加点を奪取。同33分には守備に隙が生まれてMFベルサント・セリーナに1点を返されるが、終了間際にグーチャンネジャドがダメ押しゴールを奪い、3-1の快勝で2連勝を飾った。

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