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ハリルJが国内組11人+清武で始動!初選出の永木も「極秘」資料で“予習済み”

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日本代表初選出のMF永木亮太が笑顔で練習に参加する

 6日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)、11日の同オーストラリア戦(メルボルン)に臨む日本代表が2日、埼玉県内で合宿をスタートさせた。この日、J2リーグ戦のあったMF山口蛍(C大阪)を除く国内組11人のほか、欧州組からはMF清武弘嗣(セビージャ)が唯一、初日から参加。日本代表初選出のMF永木亮太(鹿島)、追加招集のFW齋藤学(横浜FM)も姿を見せ、ランニングやボール回しなど軽めのメニューで汗を流した。

 表情には初々しさがあった。昨年12月の国内組ミーティング、今年3月の代表候補合宿には参加していた永木だが、日本代表は初選出。「素直にうれしいし、ここを目標にしてやってきた。そういうところに入れるのはサッカー選手として一番の喜び」と、素直に感情を表現した。

 同時に「これから定着しないといけないし、ここに満足せずやっていきたい」と表情を引き締めた28歳。今季、湘南から鹿島に新天地を求め、第1ステージは先発2試合にとどまったが、第2ステージは第14節終了時点で8試合に先発するなど、現在は4試合連続先発中だ。

「出られない時期は悔しい思いをしてきた。プロに入って初めての経験だったけど、メンタルのところを維持して、ブレずにやってきたことが監督にも評価されて、試合に出られるようになったと思う。その延長線上でここ(日本代表)にも呼ばれていると思うし、チームでやっていることが評価されたと思うので、チームに感謝したい」

 ハリルホジッチ監督は9月29日のメンバー発表会見で永木について「長い間、追跡してきた選手だが、良い存在感を出している。オーストラリア戦で必要になるかなと思う。しっかりボールを奪い、デュエルもコンタクトも怖くない選手」と評価した。

「期待されている部分は分かっている」と応える永木は代表チームから渡されたイラクとオーストラリアの映像もすでに見たそうで、「(オーストラリアは)体の大きな選手、球際の強い選手がたくさんいる。中盤で五分五分のボールをマイボールにしたり、奪い切るところが自分の一番の強み。それができればチームにとってもいいことだし、自分にとってもいい評価を得ることにつながると思う」と、イメージを膨らませた。

 合宿初日に参加した欧州組は清武一人だったが、明日から順次、合流してくる。「海外組は一回もコミュニケーションを取ったことのない選手ばかり」だが、「口下手なので、(コミュニケーションは)得意なほうではないけど、まずはプレーで自分の持ち味を出せれば、コミュニケーションも取りやすくなる。練習の期間は短いけど、そういうところからコミュニケーションを深めていきたい」と、積極的に“自己アピール”もしていくつもりだ。

 代表チームからは対戦国の映像だけでなく、ハリルホジッチ監督の哲学や攻撃、守備、メンタル、フィジカルに関するチームコンセプトなどが書かれたレポートも事前に渡されたという。「チームの方針というか、(内容は)分かりやすかった」と、すでに“予習済み”の永木。その中身について報道陣から聞かれると、「『極秘』と書いてあったので……。ちょっと深い話」と笑顔でかわしていた。

(取材・文 西山紘平)

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